天才と秀才
天才度と秀才度を数理モデルで表現する方法を思いついた。与えられた入力に対して、未知の関数で正解出力が決まり、何回か試行して正解との距離を得て、その正解出力になるべく近い答えを出すという問題設定で、天才度とは単位時間での試行回数で、秀才度とは事前に入力と正解の対を与えられて学習することが許される場合の、単位時間に学習できるサンプル数だ。全く未知の問題を解くときは当然試行回数の多い天才が有利だが、事前に学習することができるならそれによって底上げされるので、学習時間が長くなるほど相対的に秀才のスコアが上がっていく。
そして選抜のために試験を出すのだが、一度出題された問題は学習データに使われてしまうので、毎年出題範囲を変えない限りは年を追うごとに試験が秀才タイプに有利になっていく
事前の学習も試行錯誤もガウス過程で統一的に表現できる。そして試験の出題範囲がドラスティックに変わらない限り、早晩、新しい問題を解く能力を持った天才が落ちて既存の問題と解答の対を効率よく覚えられる秀才しか通らなくなる。 若年人口の減少で早晩大学生のクオリティは保てなくなると思ってたけどこれは予想以上にヤバいのかも知れないなぁ
大学入試の選抜からシグナリングの効果が失われると、企業は「未知の問題を解くことができるか」を示す別のシグナルを求めるようになる そういう実績となるタイプの選抜を勝ち抜いた実績があると企業に高級で雇われる、という流れができれば、大学に入るために高校時代を投資するのではなく、何事かを成し遂げるために投資するという選択肢ができる
企業はそういう人材を高卒で採用したらよい、その上で専門知識が必要なら学費を企業が持って社会人大学生として派遣すればよい
これ文科省ではなく経産省がパイプラインを整備してしまえばよいのではないか
つまり必要なのは、正解のない問いに挑戦しているような高校生を集め、高い能力を持った人を選抜し、経産省が表彰し、その表彰された人を企業が大卒新卒者より高い給料で雇う、もしくは学費を出して大学に通わせる、という事例作りか
表彰式で優秀作品のプレゼンをした上で企業とのマッチングをすればよいのではないか。個人情報の保護とかいう口実で間に経産省が入って誰にリクエストが飛んでるかの情報を収集
AO入試で入学させる手もあるが、数年働いて社会人実績を受験資格にして社会人大学院生とする手もある
社会人経験3〜5年だったら普通に学部に行った人と年齢的な差はない