大人の発達障害について考える
精神科治療学 Vol.32 No12 pp.1549-1559
https://gyazo.com/30787ea712efa401369c22ecf492964d
文脈と切り離されて独り歩きすることには弊害があると思ったので解説
信州大学医学部付属病院 子どものこころ診療部
座談会
なんらかの発達特性があることを自他ともに認めている支援者4人の座談会
nishio.icon「簡単に自己紹介」に対して「簡単とは何分か」「どの時点からの自己紹介か」と質問が出るあたりにとても共感が持てる
NPO法人DDAC(発達障害を持つ大人の会)
特定非営利活動法人ネスト・ジャパン
臨床心理士
信州大学医学部付属病院 子どものこころ診療部、他
精神科医
信州大学医学部付属病院 子どものこころ診療部
自分の特性を知らないと、自分に合わない生き方をしようとして不適応になりやすい
親が「大学出たのに就職できない」と言う
視覚優位で記憶力が良ければ勉強はできる
高学歴でも就職につながらない、仕事が比較的順調に続いている人は実はあまり学歴が高くない
逆に「大学を出ているのになぜできないのか」と周りの期待とのミスマッチ
高校の先生もとりあえず進学させてしまう
進学しようとすれば出来てしまう時代、過渡期
職場の対人関係が難しい
離職率を下げるための明るくあいさつするキャンペーン
明るくする意味がわからない
明るくあいさつするよう強要すれば離職率が下がると思う理屈もわからない
nishio.icon僕もわからないしそれは経営者の知能に問題があるだけでは。
適当に手を抜くことができない
普通の人が1時間でやる仕事を頑張って30分で終わらせてしまい、さらに仕事を与えられる
ASDの人のパフォーマンスを発揮させるには、アウトカムだけ明示して、方法は自由にやらせる方がお互いハッピー
診断
医者からすると診断基準を満たすかどうかで判断
当事者は「困っている」
「しんどさによりそって」
診断の有無と、環境的に困っているかどうかは別
就労
人の役に立ちたい、喜んでもらえたい
しかし働くと怒られる
「男はつらいよ」「釣りバカ日誌」
主人公は普通のことができない
「ドラえもん」の登場人物が全員「出木杉君」だったら楽しくない
ここで話題の図
本田先生が講演でよく使っている図
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発達障害の人には大人でも子供でもプライベートを充実させることを最優先にするよう指導している
自分の人生にとって必要かどうか考え、必要なさそうなものは捨てる
どうしてもやらないといけないノルマだけを少しやる
自分はこれが得意、これが苦手、とオープンに言えて、組み合わせながら社会全体でやっていければよい
「仕事は自分が遊ぶための金を稼げれば十分」ぐらいのつもりでないとつぶれる
良い支援、いらない支援
人に騙されやすい
金銭感覚が乏しい
物事の裏側が読めない
「みんなと一緒にいると楽しいでしょう」
別に楽しくない
価値観を押し付けてくるな
誘われるとどう断ればいいかわからなくて負担
基本的に個別
人それぞれ違う
事前のアセスメント、事後の調整が必要
社会に適応させようとするな
マジョリティの考え方はこうだ、とフラットに伝えるのはいい
マジョリティにあわせるのか、自分とは違うとおもうのかはそれぞれの人次第
「発達障害」と一塊にとらえる人が多くて、一人一人を見る訓練ができてない
本人を変えるより周りに変わってもらう方が早い
簡単に変わらないのが障害
支援者たちは必ずしもそのスキルを持っていない