刑法ポピュリズム
私が経験した「司法改革」では、「刑法ポピュリズム」という言葉が、近年、よく使われるようになりました。 犯罪が発生すると、人々は怒りを感じます。そして、メディアは、そのようなニュースを、PVを稼ぐために、大々的に報じます。そのため、そのようなニュースは、注目を集めやすくなります。
そして、人々は、そのようなニュースに注目し、すぐに解決策を求めます。しかし、多くの場合、人々は、犯罪者を「逮捕」、「刑務所」、「死刑」など、目に見える解決策にばかり注目してしまいます。...犯罪を予防するためには、効果的な方法があるにもかかわらず、人々は、目に見える、分かりやすい解決策にばかり注目してしまいます。...
「刑法ポピュリズム」は、もし、適切な議論の場があれば、オンライン上での議論に適した議題です。
なぜなら、この議題には、明確な反対意見が存在し、人々が正しい判断を下すためには、より多くの知識を補う必要があるからです。
もし、人々に、立ち止まって、知識を補い、異なる意見に耳を傾ける機会を提供できれば、人々は、従来の考え方から、抜け出すことができるかもしれません。
例
元滋賀医大生ら無罪判決炎上事件
2024年12月18日、大阪高等裁判所は、滋賀医科大学の男子学生2名に対する一審の有罪判決を覆し、無罪判決を言い渡しました。
この判決に対し、被害女性の拒否の意思表示が十分に考慮されていないとの批判が起こり、裁判官の訴追を求めるオンライン署名が開始されました。
しかし、署名活動の内容に事実誤認が含まれているとの指摘もあり、議論が続いています。
裁判継続中