具体的な情報収集とパターン発見の例
問題
100個のロッカーと100人の人がいる。ロッカーには1, 2, 3, ..., 100と番号が振ってある
1人目の人がロッカーを全部開ける
2人目の人が2, 4, 6, ... と2個おきにロッカーを閉める
3人目の人が3, 6, 9, ...と3個おきに、開いていたら閉め、閉まっていたら開く
4人目以降も順次「N番目の人はN個置きに開閉」する
100人目が100番のロッカーを開閉した後で、開いているロッカーはいくつか?
100個のロッカーそれぞれの開閉を書いて、開いているロッカーを数えればわかる。
しかしこのタスクは大きくて、大変なので、まずはもっと小さいタスクをして情報収集をする。 ロッカーを(適当に)10個だとしよう
https://gyazo.com/b462a93aa00a5a4cdb9e22d6f2bf3047
手順の通りに開け閉めして、最終的に開いているのは、ロッカー1, 4, 9の3つだ。
1, 4, 9, という並びを見て「ん?平方数か?」と気づく。(=パターンの発見) 「この作業をやった後で開いているロッカーは、平方数である」は一般的に言えるのかどうか。
これを証明しようとするなら「なぜ平方数のロッカーは開いているのか」を考えていくことになる。
単に答えの数値だけが必要なら100以下の平方数は10個だからそれを答えて終わらせるのも手。
「なぜ平方数のロッカーは開いているのか」に関して、考え終わった人が考えを一言で言うと「約数の個数が奇数個なのは平方数だけ」になる。
だが、この文章を丸暗記しても、別の問題が解けるようにはならない。
自分で考えなければ身につくことはない。
この問題を解く上で重要なのは「約数の個数が奇数個なのは平方数だけ」という知識ではなく、問題文を見てそこにたどり着くことができる「考え方」だからだ。