他者危害原則
ある個人の行動の自由を制限する (=干渉する)際に、唯一可能なのは、その個人が他人に対して危害を加えることに抵抗することだけである、という原則
" That principle is, that the sole end for which mankind are warranted, individually or collectively in interfering with the liberty of action of any of their number, is self-protection. That the only purpose for which power can be rightfully exercised over any member of a civilized community, against his will, is to prevent harm to others." (J.S. Mill, On Liberty, 1860)
「その原理とは、人類が、個人的にまたは集団的に、 だれかの行動の自由に正当に干渉しうる唯一の目的は、自己防衛だということである。すなわち、文明社会 の成員に対し、彼の意志に反して、正当に権力を行使しうる唯一の目的は、他者にたいする危害の防止である」早坂忠訳(ミル 1967: 224)。
「その原理とはこうだ。人間が個人としてではあれ、 集団としてであれ、誰の行動の自由に干渉するのが正当だといえるのは、自衛を目的とする場合だけであ る。文明社会で個人に対して力を行使するのが正当だといえるのはただひとつ、他人に危害が及ぶのを防ぐことを目的とする場合だけである」山岡洋一訳、(ミ ル 2011:26)