ロードマップ指向とエコシステム指向
プログラマのするべき勉強の仕方が変わってきている
90年代くらいまでは、IT業界には「ロードマップ」という長期計画があった。 技術者サイドに計画的なスキル開発を促すものでもあった
ロードマップは、スキル開発のガイドライン
この時代を経験している人は、今でもこの「ロードマップ」があるかのように、プログラマの勉強について考えているような気がする。
食いあいつつ共生しあうさまざなタイプのプレイヤーが、自分の為だけの個別の意思決定をして、その相互作用で技術が発展していく。
「ロードマップ」は、相手の意図を読み取ることが重要だが、「エコシステム」には意図がない。
意図を持つのは自分の方で、自分の意図が明確にならないと、方針が決められない。
普通の人は「ロードマップ」の中では真ん中を進むべきで、「エコシステム」の中では真ん中を避けるべき
「エコシステム」はむしろ中心部がレッドオーシャンで、周辺部に生き残りが容易なブルーオーシャンがある。「エコシステム」の中で王道を進むには、並みはずれた他の者にはない強みを持っている必要がある。 知識交換の必要条件などで、他人と同じこと学んでいてはいけない、と考えるのはとてもエコシステム的思想 ロードマップとエコシステム、置かれた環境が変わっている。
気づくことで片方の考え方にとらわれることを避けることができる
「昔はロードマップ指向だったがその時代は終わって今はエコシステム指向の時代」みたいな理解をするのはそれ自体がロードマップ指向
昔からロードマップ指向もエコシステム指向も両方が存在し、時代によってそのウェイトが移り変わった
デフォルトはエコシステム
技術のS字カーブの勾配が大きい時期にはレースになる 大きな企業が「ロードマップを示すことで周囲をコントロールする」戦略で勝つチャンスがある
その成功体験にとらわれる
同じ戦略を継続することはSカーブが飽和しつつある時期には有益ではない
氏は世代間ギャップといって縦のギャップだといってるけど、IT業界の中でも業種跨いだところに断絶があるので横にも亀裂が入ってると思う --- @naoya_ito 伽藍とバザールをユーザ視点で見た話。ここはリスクリターンの話であって一般化できないと思う>「普通の人は「ロードマップ」の中では真ん中を進むべきで、「エコシステム」の中では真ん中を避けるべきだ」 --- @kazuho -----
すばらしい洞察。2種類あることに気づくことで片方の考え方にとらわれることを避けることができる。もちろん「昔はロードマップ指向だったがその時代は終わって今はエコシステム指向の時代」みたいな理解をするのはそれ自体がロードマップ指向にとらわれている。昔からロードマップ指向もエコシステム指向も両方が存在し、時代によってそのウェイトが移り変わったという理解が適切だろう。おそらくデフォルトはエコシステムで、技術のSカーブの勾配が大きい時期にはレースになるから大きな企業が「ロードマップを示すことで周囲をコントロールする」戦略で勝つチャンスがあるということだろう。その成功体験にとらわれて同じ戦略を継続することがSカーブが飽和しつつある時期には有益ではないということ。「レースの時代・ゲームの時代」という言葉で似たようなことが表現されているのを15年くらい前に読んだ記憶がある。