ブロードリスニングの落とし穴
https://www.youtube.com/watch?v=0_wIbDMvpMg
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ブロードリスニング解説(要約)
何をしているか
X・YouTubeコメント・メール・郵送・フォーム等で意見を広く集め、AIで自由記述をクラスタリング・要約する手法。都知事選や都の長期戦略づくり、国会質問の素材づくりで活用事例あり。まだ発展途上。
強み(メリット)
オープンエンドで問いを立てられるため、従来の想定外の新しい課題の発見につながる。
自由記述を量・質ともに機械可読化できる(AIで分類・要約)。
「1人の意見」でも埋もれにくく可視化できる。
弱み・癖(限界)
自己選択バイアス:投稿するのは“意見の強い人”が中心。未投稿者の意見は含まれない。
デジタル・ディバイドの影響(オンラインに不慣れな層が抜けがち)。
数や割合は意味を持ちにくい:呼びかけ方次第で膨らませられ、比率表示はミスリードになりやすい。
元データの取り方に強く依存(SNS由来か、無作為抽出の自由記述か、等)。
世論調査との違い
世論調査:無作為抽出で関心の薄い層も含む→中間(どちらでもない)が最頻。
ブロードリスニング:関心・主張が強い層が中心→両極(強賛成/強反対)が多い分布になりがち。
どちらが優れているかではなく、測るものが違う。
読み解き方(受け手のリテラシー)
「数(件数・比率)」ではなく「多様性と論点の地図」を見る。
可視化のクラスターの大きさ=支持の大きさとは解釈しない。
出所(収集チャネル・期間・重複排除・誘導の有無)を確認。
活用の勘所(実施側)
役割は“論点発見(仮説生成)。見つけた論点は従来型の無作為抽出調査で定量検証する併用がよい。
公表時は「数の解釈に限界がある」等のディスクレーマーを明記。
収集設計(誰に、どの窓口で、どの期間)を透明化。
現在地
事例は増えつつあるが、明確な成功パターンは模索中。量よりも論点発見→検証のサイクルに価値があるという整理。