バーニー論争
ジェイ・バーニー(1991)
命題1: ある企業が経営資源(リソース)に価値があり、それが希少なとき、その企業は競争優位を獲得する。
命題2: そのリソースが、他社に模倣不可能で、またそれを代替するようなものがないとき、その企業は持続的な競争優位を獲得する。
リチャード・プリム、ジョン・バトラー(2001)
命題1の「競争優位」という言葉の意味が不明瞭、と指摘 もし「競争優位」を「他社よりも高い価値」「希少なもの」とするなら
「ある企業のリソースに価値があり、希少なとき、その企業は『価値があり希少なもの』を獲得できる」
これではトートロジーである、と指摘
ジェイ・バーニー(2001)
トートロジーになるような言葉の置き換えが可能かどうかは重要ではない、と主張 実証研究ができるなら問題ない、そして実証研究は行われている、と主張
リチャード・プリム、ジョン・バトラー(2001)
理論の世界で生じている問題は、理論の世界で解決されるべきである、と主張
実証研究ができるなら問題ない、という考えが誤りであると主張
nishio.icon理論の世界において「XならばX'である」という理論が立てられているときに、Xに対応する実データAとX'に対応する実データBを取って相関を示したところで元の理論がほぼトートロジーなんだから相関が出るのが当たり前。