デジタルコミック
10年の時間の流れ
2011年12月21日
弘兼憲史氏
20世紀の後半に、インターネットという、まぁ“モンスター”が現れまして、それ以来随分便利なものが登場しました。電子書籍もその1つです。大変便利です。しかし、いろんな不都合が出てきて、いろんな問題点が出てきて、そしてそこにいろんなビジネスが参入するといったことになってしまいました。
ユーザーの利便性を優先すれば、こういうこともあり得るかと思いますが、ユーザーの方を優先すると、製作側に大変ダメージがあるということも知っていただきたいと思います。韓国のコミック界が非常に衰退してしまった大きな原因は、デジタルコミック展を野放しにしたということなんですね。コミック界から人材がどんどんいなくなって、今や韓国における漫画は日本の漫画がほとんどです。つまり、業界全体が、1つの新しい業態・業者によって崩壊したといういい例なんですね。
2022.8.26
主にスマートフォンで読むことを想定した、韓国生まれの縦スクロールのデジタルマンガ「ウェブトゥーン」が、韓国を飛び出して、日本を含む世界で成功している。米国で大きな賞を受賞したり、ウェブトゥーンを原作とする人気ドラマが世界中で配信されたりしているのだ。このウェブトゥーンの台頭は、何を意味しているのだろうか。日本のマンガにはなかった、成功のポイントとは?