センスの哲学
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2024-08-11
文化資本
余っている
多様なものに触れるときの不安を緩和し、不安を面白さに変換する回路を作る
下手
モデルを再現しようとして不十分にしかできない
ズレは個性ではあるが、再現の否定的ミスの形でのみ存在する
下手であるという個性は上達するにつれて失われるnishio.icon
文化資本
モデルが多いと特定のモデルに対する執着が減る
意味の手前
リズム
選ぶセンス
強度
強度→リズム
ドゥルーズ
正確な写実から、形や色彩の運動へ
存在と不在
変化
はっきりした対立、存在と不在
ビート
生成変化の多様性
うねり
欠如への耐性
自我論集
+ラカン
十川幸司
安定を求める
リズムはめんどう
サスペンス
ボリューム
意味のリズム
大きな意味
部分のつながり
小さな意味
わかりやすい大きな意味を裏切る小さな意味の理解を「わかっている」の基準とした
モダニズム
「立派な大意味がなければダメだ」という権威的圧力に対するちゃぶ台がえし
ツッパリ・フォーマリズム
これをトーンダウンして半々くらいにバランスしたらいいんじゃないかというのが著者の意見
この辺、最近のAI要約に関する議論と関連しているなnishio.icon 要約によって破棄される「部分のつながり」「小さな意味」を重視するかどうか的な話 ウケるnishio.icon
ズレ
不快
「予測が外れてもなんとかなる」という楽観性
結局これが子供の時の文化資本の話につながってくるんだろうなnishio.icon 予想もつかない未知の経験をしてドキドキしても、家に帰れば安心の空間がそこにある、と思える環境
これのためには家庭が安心の場所である必要があるし、それに加えて未知の体験へと送り出される余裕もなければならない
子供にほどよく「未知の経験」を与えるのは難しいね
そうか、子供をそういう環境に送り出すことは親にとってもドキドキする未知の体験だからだな
フレームをはみ出すと苦痛
フロイト
生きていくのにマゾヒズムが必要
つながるものとつながらないものがあるという認識は間違い p.166
抽象度を高めれば繋がるようになり、究極は「存在」によってつながる
並べること
偶然性
ベルクソン
作用と反作用のカップリングが緩む
可能性の過剰
反復とアンチセンス
宿命的なこだわり
2024-08-08
センスをよくしたいという欲求が皆無なのでスルーしていたが、前意味的なものに関する本だと聞いて興味が出てきた 「センスは後天的に身につけられる」ある本を読んで勇気をもらったけれど、その全貌までは見えていなかった。本書を読み進めていけば、あらゆる角度からセンスを浮き彫りにすると同時に、絵画や音楽の楽しみ方まで学べてしまう 今年ベスト級の芸術論&ガイド本↓
ピックアップ解説『センスの哲学』
本書の導入として本書のさわりをサクッとご紹介
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センスに対する先入観
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センスを育む方法を理論的に解説する本書は やさしさに溢れています
めちゃくちゃ面白い大学の授業を受けるようなイメージです
仕事やプライベートでも語られるセンス
何か自分の体質について言われているようで どうにもできない部分に関わっているようで 気になって仕方がない
良し悪しで測られる気がすると ちょっとドキッとしますよね
ぜひ肩の力を抜いて本書を読んでみてください
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センスにまつわる蓄積(文化資本)とは
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センスにまつわる蓄積って生まれた環境とセットで語られがち
そこで序盤でビビッときた文化資本の捉え方をご紹介
文化資本の形成とは、多様なものに触れるときの不安を緩和し、不安を面白さに変換する回路を作ることである。
つまり「人生を面白がるために いろんなジャンルに触れてみよう」が本書のスタンスです
別のジャンルも横断しながら ものごとを広く見るモード がセンスを育ててくれる
センスとは「ものごとをリズムとして捉えること」であり 全ジャンルに共通する(ここが最高にグッとくる)
そう、なので大人になってからも 好奇心旺盛よろしくいろんなものを好きなればいいんです
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意味にこだわりすぎない
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センスのよろしくない状況を考えてみましょう
たとえばインテリアであれば「ヨーロッパ風の高級感を演出しよう」と中途半端になると かえってエセ高級感が漏れ伝わってしまうケースって想像できますよね
こういうケースは記号や意味にとらわれている状態 それはセンスが悪いのではなく「センスに無自覚」な状態
対策として「意味のインプット=ここではヨーロッパ的な文脈」を増やすのも方法
著者は「意味という土俵を変えてしまおう」と提案します
つまり何か絶対的に良いとされている「モデルの再現」から降りてしまう ではどうするか
具体的には「意味以前のリズムに注目する」これが本書に通底するメッセージです
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まとめ
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「ええ?意味以前のリズムってなんだよ!」ってなりますよね
安心してください。本書を読み飛ばさずに順を追って進めばキッチリわかります
抽象化したリズムの力を使えば、抽象画も音楽も料理の楽しみ方も浮かび上がってくる
ぜひ気になる方は詳細をチェックしてみてくださいね
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おまけ:目次
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目次だけでもワクワクするので付けておきます
はじめに 「センス」という言葉
直観的にわかる
センスと文化資本
人間とは「余っている」動物である
センスの良し悪しから、その彼方へ
第一章 センスとは何か
感覚と思考
「選ぶセンス」から出発する
センスが無自覚な状態
上手い/下手から、ヘタウマへ
センスが無自覚な部屋
センスとはヘタウマである
土俵自体を変えてしまう
モデルの再現から降りること、AIの「学習」
第二章 リズムとして捉える
意味から強度へ
形も味もリズムである——スタンドライトと餃子
複数の流れを「多重録音」のように捉える
最小限のセンスの良さ——リズムの面白さに気づく
気軽にできるモダニズム
ラウシェンバーグと餃子
第三章 いないいないばあの原理
リズムに乗ること
うねりとビート
物語と「欠如」
いないいないばあの原理
サスペンス=いないいないばあ
日常のサスペンス
第四章 意味のリズム
大きな意味から小さな意味へ
人生の多面性
モダニズム、フォーマリズム
感動を半分に抑え、ささいな部分を言葉にする
意味とは何か——近い/遠い
AIと人間——ChatGPTから考える
対立関係とリズム
意味のリズム
感動は二つある——大まかな感動と構造的感動
エンターテイメントと純文学
前半のまとめ
第五章 並べること
映画の「ショット」と「モンタージュ」
よくわからないモンタージュの面白さ
予測誤差の最小化
それでも人はサスペンスを求める——予測誤差と享楽
「何をどう並べてもいい」ということ
つながるかどうかは設定次第
第六章 センスと偶然性
「全芸術」で考える
美と崇高——偶然性にどう向き合うか
「作ろうとする」から「結果的にできる」へ
届かないズレと超過するズレ
自分に固有の偶然性
第七章 時間と人間
芸術とは時間をとること
ベルクソンの時間論
可能性の溢れを限定する
人間の多様性
目的志向と芸術的宙づり
第八章 反復とアンチセンス
芸術の意味
芸術と「問題」
作品とは「問題」の変形である
どうしようもなさとジレンマ
センスとアンチセンス
デモーニッシュな反復
付録 芸術と生活をつなぐワーク
読書ガイド
おわりに 批評の権利
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こんな感じで会社員の実践にまつわる話を定期的に投稿しているので、いいなと思ったら、いいね、RT、フォローをよろしくお願いします。
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