なめらかと縞模様
この2つの空間は単純に二項対立をなすのではなく、常に相互に絡み合い、なめらかな空間から縞模様の空間へ、縞模様の空間からなめらかな空間へと相互に移行していく複雑な関係にあると論じられています。
ドゥルーズ達は、織物、音楽、海洋、数学、物理学、美学など多様なモデルを用いながら、この2つの空間の特徴と相互関係を浮き彫りにしています。そして最後に、なめらかな空間それ自体には解放的な力はないが、そこでは闘争のあり方が変容し、生は新たな賭けに直面すると述べています。 全体として、独特の概念を用いながら空間の捉え方を再考するユニークな議論となっていますが、抽象度が高く難解な内容であるとも言えます。