すべての成人男性に投票権を
フランス革命(1789年)以降「国民こそが唯一の正統な権威である」(1793年)などと言われて参政権が拡大したが
この時期の「国民」とは「成人男性」のことで、フランスでの女性参政権は1944年までなかった
from 民主主義のスケーラビリティについて考える
すべての成人男性に投票権を
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フランス革命(1789年以降)の影響で、従来の限定的な市民権から「すべての成人男性に投票権を」という理念が大きく広まりました。
フランス革命以前:古典古代や中世では、特定の階級や所有者に限定されていた。
フランス革命期:自由・平等の理念のもと、一部ではすべての成年男性に参政権を与えるべきとの考えが登場。しかし、女性や奴隷、外国人は依然として除外。
その後の展開:19世紀・20世紀にかけて、改革運動や社会運動を経て、最終的に女性参政権なども含む完全な普遍的参政権が実現されるようになりました。
つまり、全員投票権の考えはフランス革命が転機となり、その後段階的に発展したといえます。
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啓蒙思想の影響:
ジャン=ジャック・ルソーの『社会契約論』など、主権が国民にあるという思想が、広い参政権の理念の土台を築きました。
フランス革命期:
1789年以降、多くの革命家や思想家(例:シエイエ、ロベスピエールなど)が、従来の限定的な市民権を批判し、より広い層に参政権を与えるべきだという主張を展開しました。
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シエイエの代表作『第三身分とは何か?』(1789年)では、「第三身分こそが国民の実体である」という主張を通して、従来の身分制を打破し、広い市民参加の正当性を説いています。
第三身分: 旧制度フランスにおける三大身分のうちの一つで、聖職者(第一身分)や貴族(第二身分)に対して、一般市民や庶民(農民、商工業者、職人など)を指します。
ロベスピエールは、しばしば「国民こそが唯一の正統な権威である」といった発言で、国民主権の理念を力説しています。
→国民こそが唯一の正統な権威である