「ちゃんとやれ」はミッドコアの思想
協力型のゲームにおいてプレイヤーは3パターンいる
A: 努力しない
B: Aに「ちゃんと努力しろ」と怒る
C: 他人が努力することに期待していないから怒らない
頼まれれば教えるが、自分からは動かない
関連
---
(画像略) 出典は明記されてなかったのでわかったら書く
「FFXIV: 紅蓮のリベレーター」プロデューサー兼ディレクターの吉田 直樹氏 ――レイドの話から少し外れますが、私は「FFXIV」には3つの層ができていると思いますよ。ビギナーとコアの間にどっちつかずの中間層が。アライアンスレイドラブな私なんかがそうですが、そういう層を代表して言うと「中級者の館」が欲しいですね。
吉田氏: 悩ましいですね、50までは良かったのですが、そこから格段に各ジョブの特徴が先鋭化したため、中間層のフォローが弱いといえば弱いんですよね……。
――レイドに参加している人間の意見としては、そこはちゃんと自分で調べてこそ、ゲームを楽しむという感じだと思うのですが。
吉田氏: もうそんな時代ではない気がしますね。自分で調べられる勢は、どんどん上に行って、その周辺でコミュニティを形成します。
――でも、その上の人達は教えないですよね。自分たちがそうやってきたから。
吉田氏: いいえ、本当に滅茶苦茶上手い人は、アドバイスが欲しいと言えば、すごく真剣に的確に指摘をくれます。あまり気遣い無く。その代わり、徹底的に丁寧に教えてくれます。なぜなら、一緒にプレイする以上、仲間の愚痴を陰で言うヒマがあれば、その時間一緒に練習して、仲間に上手くなってもらったほうが、クリアまでの時間が早いからです。このレベルの人は、自分よりスキルの低い人と自分を比較しないですね。悦にも浸らない。自分より上手い人を見つけて、その人を目標にするタイプです。ただ、この手の人は「教えて欲しい、なんでも指摘して!」と言わない限り、自分たちからは動かない傾向にあります。相手がどれぐらい真剣なのかを見ないと、相手を傷つけるのを知っているからですね。 だから、「その程度は調べてこいよ!」で止まってしまうのは、ミッドコアの方の思想です。他人に期待する時点で時間をロスしていると思います。トップ層は、他人にまったく期待しないし、他人に期待しないぶんだけサポートが手厚い。チームでクリアできればいいので、そのチーム内で誰がトップかなんて、どうでもいいのです。 「なんで俺がこんなに努力しているのに、お前らその程度しかやらないんだ」というのもよく見かけるのですが、それは自分じゃなく他人だから仕方がないのかな、と思うのです。ですので、せめて時間が合うときは、「よーし、短い時間だけど、一緒に練習しようぜ!」という考えの方が、結果、相手も上手くなると思います。仲良くもなれますしね。
――レギオンとしての共通意識があるかどうかに差が?
吉田氏: うーん、共通意識は、低レベルで存在していれば十分だと思うのです。モチベーションは、限界までくるとバラバラで当然で、1番高いモチベーションを出している人が、全員の面倒を見ればいいと思います。
日本人は本当にゲームが上手いと思います。動画を拝見していても、攻略記事を拝見していても、全体の平均レベルで言えば、世界一だと思います。e-Sportsが本当にオリンピック化されたら、腕前だけなら日本も金メダルを十分に狙えると思います。ただ、まだパーティプレイや競技になると、急にバラつく感じがあります。スポーツになりきれてないので、当然なのかもしれないのですが……。恋愛もそうだと感じますが、あまり相手に期待しすぎないことと、自分なりのベストを常に尽くしているのかが、大切なのかなと思います。
このレベルの人は、自分よりスキルの低い人と自分を比較しないですね。悦にも浸らない。自分より上手い人を見つけて、その人を目標にするタイプです。