Scrapboxにおける画像の利用について
考えを整理しておく
外部のサーバで公開されている画像に直接リンクを張る場合
特にサーバリソースの乏しかった時代を経験している人には「倫理的に好ましくない」と考える人がいる
著作権法的には、著作権者が公開しているものにリンクで言及しているだけなので、複製はしていない
IMGタグで展開することに対して文句を言う人はいるかもしれないが、それを禁止する根拠となる法はあいまい
外部のサーバで公開されている画像をGyazoって貼る場合
Gyazoった段階では、本人にしか見えないので私的複製で合法
それを公衆から見えるScrapboxに貼ったら
自動公衆送信であって、送信可能化権の侵害である可能性がある
先の複製行為に関しても、私的複製の要件を満たさなくなるので、複製権の侵害である可能性がある
画像の一部を切り取っている場合は、同一性保持権の侵害である可能性がある
これらの侵害行為の主体は、個々のユーザである。
プロジェクトオーナーの責任
Scrapboxにリンクを張ること自体は「個々のユーザが公開しているもの」にリンクで言及しているだけなので複製ではない。
Scrapboxの特定のページにアクセスすることで権利侵害コンテンツが見られるのであれば、送信可能化権の侵害である可能性がある
プロジェクトオーナーは他人の権利が侵害されていることを知っていたか?
リンク先が誰のGyazoであるかは僕にはわからない
だれが編集を行ったかもはわからない
なので著作者による編集や著作者に許可を受けた編集であるのか、そうでないものなのかを、判別も問い合わせもしようがない
「他人の権利が侵害されていること」を知りえないのでプロバイダ責任制限法 によって僕の責任は制限される クレームが来たら紳士的に削除に応じたりしようとは思うが、それすら法的には応じる義務はない
クレームの主体がやるべきことは、Gyazoの運営母体に対して削除もしくは発信者の開示を求めて、開示された個々のユーザに対して損害賠償請求を行う、という流れになるだろうか。
肖像権の侵害について
そもそも肖像権を規定する法はない
掲載によって何らかの損害を被っているのであれば損害賠償請求はできる
クレームに対しては、まずは紳士的に削除に応じてそれで収まるならよし、収まらないなら「発信者を特定して損害賠償請求をしてね」ということになるのではないか。
まとめ
特に気にすることなく今のまま運用して、何かクレームがあったらその時に削除に応じたらよいのではないか