Problem–Remedy–Outcome
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PRO(Problem–Remedy–Outcome)モデルは、クリーンランゲージ/シンボリックモデリングの文脈で、Penny Tompkins と James Lawley が提案したコーチング用フレームです。主眼は「クライアントの注意を望む状態(Outcome)に保ち、問題談義や即断の処方箋(Remedy)に呑まれないようにする」ことです。(クリーンランゲージ)
何をするモデルか(公式の要点)
コーチが最初に「何が起きてほしい?(And what would you like to have happen?)」と尋ねると、クライアントの応答はふつうProblem/Remedy/Outcomeのいずれかに落ちる。ここからOutcomeに丁寧に寄せ直すためのナビゲーション図としてPROを使う。(ResearchGate)
モデル自体は“技法”ではなく、クライアントの主観世界をモデリングして自己モデリングを促すための“枠組み”であり、質問は「クリーン(コーチの解釈や誘導を混ぜない)」であることが前提。(クリーンランゲージ)
コーチングでの使い方(良い質問の例)
Outcomeを立てる
「このセッションがうまくいったら、具体的に何が起きていますか?」
「それはどう観測できますか(誰が・いつ・どの指標で)?」
※PROはOutcome優先で進めるのが推奨。(クリーンラーニング)
Problemに吞まれない
(相手が問題を語り始めたら)「それがあるとき、代わりにどうなっていたいですか?」
「その状態に一歩近づく最小のサインは?」
※クリーン・コミュニティでも、人は問題・処方に引き寄せられやすいので、意識してOutcomeへ戻す訓練が要るとされています。(クリーンラーニング)
Remedy(処方)に飛びついたら
「そのやり方がうまくいったとき、何が見える/聞こえる/測れるようになりますか?」
「最小実験にするとしたら?」
※PROは“処方を考える前にOutcomeを確かめる”ためのストッパーとして機能。(クリーンランゲージ)
15分ミニセッション台本(PRO準拠)
1. Outcome合意(3分):「何が起きてほしい?」→観測方法まで言語化。(クリーンラーニング)
2. Problemは短く(5分):事実確認→すぐに「では代わりに?」でOutcomeへ。(クリーンラーニング)
3. Remedyは“実験”設計(5分):最小実験/成功サイン/見直し時点。(クリーンランゲージ)
4. コミット(2分):いつ何を見直すか。
似て非なる枠組みとの違い
GROW等の一般モデルとも併用できるが、PROは話の型(Problem/Remedyに流れやすい)」をOutcomeへ戻すための言語運転支援に特化。(PMC)
「Problem→対策→結果」という一般的な問題解決手順とは逆で、先にOutcome(意図)を固定してから必要な最小の行動へ降ろす点が特徴。(クリーンラーニング)
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PROモデル