idobata-keichobot会話ログ2025-10-08分析
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ジェンドリン視点のケース分析(フォーカシング観点)
要約
この対話はクリーン・ランゲージ風の反復質問でクライアントの言葉を扱えていますが、ジェンドリンのフォーカシングで中核となる身体のフェルトセンス(曖昧だが全体的な感じ)に十分アクセスできていません。結果として、「やらなければ」の緊張→「方法を明らかに」の思考化に戻り、フェルトシフト(身体レベルでの一段軽くなる変化)が起ききっていない印象です。
うまく機能している点
クライアント語の反映:「壁」「エンジン」「ドライブフォース」「エネルギー」などのメタファー(=ハンドル候補)が自然に出た。
行為主体の明確化:自分で意思決定したい/外から与えられた課題では燃えにくい、という価値が表現された。
プロセスの可視化:並行プロジェクトの選択が「前進を妨げる壁」として象徴化された。
つまずき
身体への誘導不足:「どこにありますか?」「どんな種類?」が概念的定義に寄りやすく、**身体でのチェック(レゾナンス)**が起こりにくい。
ペーシング不足:間合い・沈黙の余白がなく、内側に聴きに行く時間が取られていない。
“分からない”の扱い:「どう思いますか?」で思考に戻し、「解決すべき」というすべき論を強化してしまった。
これは思ったnishio.icon
直前の発言に対しての質問だけに偏っていて、何がまだ明瞭になってないのかを掴めてない
目標化の早さ:「解決方法を明らかに」という問題—解決ループに早期回帰。エッジ(分かる/分からないの境目)に留まる支援が不足。
フォーカシング的にやるなら(短いプロトコル:歩きながら版 5–7分)
1. 足裏・呼吸に注意を置く
歩調に合わせて息を一つ深く。身体に「今ここ」を作る。
2. 全体を感じる
「“やらなければ”の全体の感じ」を身体で探す(胸・喉・腹・肩など)。言葉にしようとせず質感(重い/ざわざわ/圧/温度)でとらえる。
3. ハンドルを見つける
今の全体に合うぴったりめの言葉/イメージを当ててみる(例:「壁」「詰まり」「霧」)。しっくり度を身体で確認(レゾナンス)。
4. エッジにたずねる
「この“壁”がいま私に望んでいる一番小さなことは何?」
※思考で捻らず、身体から“コツン”と来る小ささを待つ(10分でできる物理的一歩が望ましい)。
5. 受け取る
微かな変化(呼吸が通る/力が抜ける等)があればフェルトシフト。出てきた一歩を尊重してメモ。
メタファーを活かす問いの置き換え例
×「どこにありますか?」
→ 「身体のどこに一番それを感じますか?」(なければ「全体としてどんな質感?」)
×「どんな種類のドライブフォースですか?」
→ 「その“エンジン/壁”にいま一歩近づくと、身体はどう反応しますか?」
×「それができるとしたら何ができますか?」
→ 「“壁”が少しやわらぐために、いま必要だと身体が言う最小の一歩は?」
レゾナンス確認:「その言葉(例:『簡単に壊せる』)、身体に当ててみて合いますか/どこか違いますか?」
並行プロジェクトの選択にフォーカシングを使う(10分アルゴリズム)
1. 3つまで候補プロジェクト名を心に呼ぶ(順に)。
2. 各プロジェクト名に対し身体の反応を観察(呼吸/肩/みぞおちの緩み・詰まり)。
3. **一番“息が通る/軽い”**ものを選ぶ。
4. そのプロジェクトの**“次の一歩(10分)”**を身体にたずねる(例:リストの棚卸し1項目だけ、関連フォルダを開く、担当者に1行Ping、等)。
5. 実行を約束(タイマー10分)。終えたら再度身体でしっくり度をチェック。
セラピスト側の運用チェックリスト
□ 反映→沈黙→身体に戻すのリズムを守る
□ 「なぜ?」より**「いま身体は?」**
□ “分からない”を尊重(=エッジに到達したサイン)
→「その“分からなさ全体”を一緒に感じてみましょう」
□ 小さすぎる一歩を歓迎(認知的解決よりキャリー・フォワード)
改善ダイアログ(短例)
来談者:「壁が立ちふさがってる」
支援者:「“その壁”の全体の感じを、いま身体で確かめてみましょう……(少し待つ)。どこに一番感じますか?」
来談者:「胸のあたりが固い」
支援者:「その固さに合う言葉は“壁”で合っていますか、それとも少し違いますか?」
来談者:「“分厚い板”の方が近い」
支援者:「“分厚い板”にいま必要な、10分でできる一歩は何でしょう……身体に聞いてみてください」
来談者:「全案件を並べず、まずAプロジェクトのメモを1枚だけ開く」
支援者:「それで胸の固さは一段どうなりますか?」
まとめ
現状はメタ質問の反復で思考に戻りやすく、フェルトセンス→フェルトシフトの流れが弱い。
メタファー(壁/エンジン/エネルギー)は良いハンドル。身体でのレゾナンス確認と最小一歩の受け取りを挟めば、自然に集中—前進へキャリー・フォワードが起きやすい。 次回は「歩行フォーカシング 5分」+「10分アクション1個」を試すと、**“やらなければ”→“やれる”**への質的転換が期待できます。