KJ法の先にあるもの
2022-12-13 西尾泰和
サイボウズラボ年末発表会
先日ロフトワークでKJ法勉強会を開催しました
Zoom+Slack+Miroでリモート開催
40人ちょいが共通の場で同時編集、面白い
https://gyazo.com/f91524b7db379139f4fde95214b49207
川喜田二郎川喜田二郎.icon作ったKJ法
20年で結構変わっている
前期 1967年「発想法」
中期 1977年「知の探検学」
後期 1988年「KJ法 渾沌をして語らしめる」
「発想法」が一番有名だが、それは一番古い前期の考え方
「発想法」から10年の間に多様な目的に応用された
「KJ法」という言葉の指す概念が広がった
参加者から反響大きかったポイント
大勢で付箋に書き出してそれを大勢でまとめる活動を経験したことある?
これを「KJ法」だと認識してる人が多い
ところが川喜田二郎.icon自身は「まず一人でやって力量が充分に成熟していないと望ましくない妥協がおこる」と言っている
「望ましくない妥協」とは
例えば先輩と後輩がペアで活動してるとする
https://gyazo.com/e249b88f436ff3bf9d15d99579239ae5
先輩が「これは丸だ」と言った
この時に後輩は「私の視点からは四角に見える」と言えるか?
(丸なの?私は四角な気がするけど…でも先輩が丸だっていうならそれが正解なのかな…何が正解かわからない…)とくちごもってしまってないか?
これが望ましくない妥協
円柱は丸でも四角でもない。「丸だ」「四角だ」の両方の意見が合わさらなければ円柱だとわからない。
参加者からのフィードバック
まさにその通り!
望ましくない妥協を起こさない
チームメンバーが自分の「異なる視点からの見え方」を話すことが必要
それにためらいを感じない環境が必要
=心理的安全性のある環境
「判断」の質を良くするためには、いくつもの違う視点からの情報と整合性を持って繋がるようにする
「違う視点からの情報」を集めるのは、視点の異なる多様な人がいるとやりやすくなる
多元的組織の時代
一方でKJ法の具体的手法は古い
1967年や1988年の本にはパソコンやスマホが普及する前のやり方しか書いてない
今回やったこと: Miroを使ってリアルタイムに遠隔地の人と一緒にワークショップ!
そんなやり方、川喜田二郎.iconの本のどこにも書いてない
今必要なこと
KJ法の考え方を再発見しつつ
KJ法の手法を現代的な道具を使ってアップデート
アップデートの主体は
川喜田二郎ではない
今を生きる私たちがやるしかない
どうやってやるのか
それぞれ我流を作って情報交換するのが良い
なぜなら
働き方も価値観も多様化してる時代
誰か一人が「これが正解のやり方です」とやるのはうまくいかない
個々人が自分にフィットしたやり方を探していく必要がある
まとめ
今必要なこと
KJ法の考え方を再発見しつつ
KJ法の手法を現代的な道具を使ってアップデート
個々人が自分にフィットしたやり方を探していく