DXとアジリティ
tokoroten: なんとなく、DXという言葉に対しての引っかかりが理解できてきた気がする「デジタル」という言葉に「アジリティ」という意味が含まれていないので、「変更容易性の高いソフトウェアによるアジリティの獲得」というDXの本質がソフトウェアエンジニア以外には伝わってない感じなんだな nishio: ソフトウェアを外注でしかいじれないローテク企業では「運用で頑張る」の方が「ソフトウェア更新」よりアジリティ高いので伝わりようがない nishio: 個人的には「当たり前のこと」だと思ってたのに反響が予想外で驚いてるw nishio: 「このシステムは、情報システム部に依頼して作ったのでしょうか?」「いえ、私たち人事労務部のメンバーで作っていったものになっています。」 nishio: こういうのを身近に見てると「ソフトウェアを外注でしか変更できない企業は低速」が当たり前のことだと感じるわけなんだけど、Twitterの反響を見てるとまだまだ認知されてないんだなぁ tokoroten: そりゃ、日本の労働法が人事異動でアジリティを獲得する前提で作られているので、日本的な人事労務制度を採用しているだけで、必然的にソフトウェアの利用では敗者になってしまうなので、社会の常識に従うだけで負ける、というひどい現実が待っている https://gyazo.com/2212ddddfd99ca21a35bf3c5feb2d73dhttps://gyazo.com/0cebb3d9368bd19e1b5c034ea602e1c5
tokoroten: 厚労省が公開している就業規則は、人事異動でアジリティを得る前提で作られている 厚労省が想定している「日本企業の働き方」を採用するだけで、ソフトウェアの使い方においては負け組になってしまう
https://gyazo.com/4fec0e1f74ed0600bd3ab4e5cd42de7d
nishio: あー、なるほど。サイボウズが「本人の意に反する人事異動はやりません」(上司に異動の権限がない)って制度できるのはソフトウェアによるアジリティがあるからなのか> 人事異動でアジリティを獲得する前提 tokoroten: 「ITの稼働には波がある」「ソフトウェア人材の異動先がない」というのは90年代までの考え方現代は、クラウドのおかげでいつでもでデプロイ可能になり、IT稼働は常にあり続けるし、ソフトウェア人材はどこに行っても活躍できるなので、前提となる考え方が間違っていることに気づくことが重要 -----
nishio: ソフトウェアの修正を外注してる企業が低速なのは自明として、社内システム部門に各部署が社内外注してる場合に何が起こるかを絵に描きました https://gyazo.com/d2c84209e449d43c9fd7cfa4f4081359
nishio: 社内システムを更新できる人が全社員の1/Nしかいないなら、全部署的に更新ニーズが発生するようなシチュエーションでは当然N倍の負荷が情シスに集中する。これを各部署が自部署内でできるようになれば社内外注に伴うコミュニケーションコストが減る。 tokoroten: 本当にあった怖い話「このシステム、なんでこんなにエラーが出るのに直さないんですか?」「本社に要望挙げてるんだけど、本社のIT部門の稼働が空くのが半年後だから、半年後からじゃないと修正ができないんだ」某通信会社の子会社の子会社の子会社の外注委託先に研修に行った時の話 https://gyazo.com/04316618715446c5a0e2c3428c59b919
なるほどグループ会社が大きくてグループ内なものを使え的ルールがあると市場での自由競争が発生しないから社内外注の方が普通の外注よりも遅くなったりするのか笑
tokoroten: サイボウズの人事部が自分たちでシステムを作っている話を聞くと、Facebookがマーケや人事にプログラマを雇っているという話(どこまで本当かは知らんが)を思い出すそうじゃないとシステムの改善ができんのよな https://gyazo.com/86d8c056de02439920fc124eaf977753
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「日本の労働法が人事異動でアジリティを獲得する前提で作られているので、日本的な人事労務制度を採用しているだけで、必然的にソフトウェアの利用では敗者になってしまう」について
chachay: この整理だと、書類のフォーマットなど形式にこだわる人材が爆誕するのがジョブ制(しかしフォーマットは高い専門性によりしっかり設計&細かくアップデート)で、広い視点で柔軟にワークフロー回せるの(運用でカバー)がメンバーシップ制ということになりませんか… tokoroten: 労働組合が極めて強く、ソフトウェアが無い世界、外注や子会社が無い世界だと、そうだと思います 現実には昇進や別ポジションに行きたいのであればJDの枠を超えることを求められ、ソフトウェアを作ることががJDであれば、それにかかわるすべての仕事をやることにるわけで
nishio: 「メンバーシップ型雇用+人事異動権」でマルチスキル化する路線と、「ジョブ型雇用+解雇権」で必要なスキルを市場調達する路線が二台派閥であったところにメンバーシップ型で人事異動しない働き方を導入したサイボウズ、多分ITと情報共有でマルチスキル化を実現してるのだな nishio: 人事部がシステム開発をするのはマルチスキル化だ。あと自発的な社内異動やパラレルワークの推進によって、強制的人事異動なしでのマルチスキル化が起きてるのだろうな。 tokoroten: サイボウズの人事労務部が自分たちでkintoneを叩いてシステム開発している件、次回の某社の新人研修の講演資料に盛り込んだ 関連