2020未踏ジュニア一次審査を終えて
これは応募書類を見ての1PMの感想です。特定の応募についての話ではなく、複数の応募に見られた特徴について書いています。
PDFにしよう
PDFとは
Portable Document Format
OSによらず(WindowsでもMacでもLinuxでも)同じ見た目になることを目的とするフォーマット
未踏ジュニアの公募では、提案書をPDFにするように指示している
だけどもWordで作ったファイルの拡張子をpdfに変えただけの応募も何件かあった
今回は僕の手元でPDFに変換し直したから審査には影響してない
けど、フォーマットが指定と異なるのでは無視されても文句言えない
今後の人生で他の企画に応募した時に無視されるともったいないので指摘しとく
タイトルは一行要約にしよう
造語のプロダクト名で「FooBarBaz(仮)」みたいな感じにしてる応募が何件もあった
提案書を読む人が一番最初に見るところに、読む人が理解できないことを書いている
我々の側も来年の応募テンプレートには「プロジェクトの内容を一行で説明してください」とか加筆した方が良いのかもなと思った
動画にすることを検討しよう
「百聞は一見にしかず」
言葉だけで伝えようとするよりも、画像や動画の方が伝わるのではないか?と考えよう
特にプロトタイプがある時
プログラムやソースコードを送っても、あなたの手元と同じように動く保証がない
プログラムだけではあなたがどういう挙動に注目して欲しいのかわからない
最近のOSは標準で画面を動画キャプチャする機能を持っている
YouTube
URLを知ってる人だけが見られる設定(unlisted)にできる
Gyazo GIF
ちょっとした挙動の説明ならこれも手軽
Dropbox
複数の動画がある時なんかによい
動画を置いてフォルダの共有リンクを提案書に書けば良い
提案書を出した後でも動画の差し替えができる(上2つではできない)
具体的に掘り下げよう
技術のわからない人に話す話し方と、わかる人に話す話し方は別物
技術のわかる人に自分のやりたいことを説明する時に、ネット上の「技術のわからない人向け」の記事を見て真似をしてはいけない
そういう記事は「どうやって実現したか」の詳しい話を書いていない。「技術のわからない読者」がその情報を求めないからだ
かわりに「技術のわからない読者」でも知ってるような、そして新技術っぽい雰囲気のある言葉(バズワード)を使う。ここ数年の一番人気のある言葉は「人工知能」だ。
僕は「人工知能でこの問題を解きます!」と書いてある提案をみて「人工知能で解くのか!すごいな!」とは思わない。「具体的にどうやるのか?」と思う。
このプロジェクトをやるのはあなたなのだから「明日から具体的に何をやるか」をあなたが説明できなければならない。
#未踏ジュニア 一次審査が終わりましたが昨年同様、書面の一次審査で3〜4倍、ビデオ会議の二次審査で3〜4倍、という競争率です。一次審査を通った人も安心などしないで、自分のプロジェクトにどんな質問をされうるのか、そしてどう答えるのかを考えると良いと思います。続く 一次審査に落ちた人へ、これはあなたのプロジェクトを進めるなという意味ではありません。我々は応援したいプロジェクト全部を面接することができないのです。この後PMは不採択のプロジェクトにメッセージを書いたり、記事を書いたりします。是非参考にして、自分の進みたい道を突き進んでください。
寺本PMの記事
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