20140525速読実験
速読に対する心理的障壁
「新しく届いた本を読んで積ん読0にしなきゃ」「過去のノートを読みかえさなきゃ」という義務感のせい。
義務感では楽しめない。楽しまなければ続かない。
「とりあえず目を通す」ための高速速読で不安感が増すのは「楽しさ」がないため。
速度を追求する方向性は十分探求したので、
今後は速度と「得たもの」のバランスのコントロール能力を訓練する。
タイトルを見てなぜ買ったのかよくわからなかった。
中身を読んで:この本は組織の形についての本
ヒエラルキーのメリット・デメリットから書いてある
色々な企業がいろいろな名前で組織の構造を呼ぶけど、それらは基本的な構造の組み合わせ
職能制・事業部制
パスが対数オーダーになる話
後半プロセスマネジメントとゴールマネジメントなどの話も。
■「反哲学的断章」iPhone 266p
ヴィトゲンシュタイン。これは重たそうだぞ。
断片的な文章の束。構造化されていないので構造による速読アシストが効かない。
言葉に縛られる。今使っている言語によって思考のパターンが制約され、似たような問題に何度もぶつかる。
→「本を書く」ということにとらわれず、絵にしたりとか、色々なフォーマットで挑戦すべきかも。
ベリーを探しなれない人はベリーを見つけられない。なれた人はベリーのありそうな場所がわかる。見つける前に。
過度な要求は正当な要求を水泡に帰す→これを読んで「ルーチンワークは非ルーチンワークを駆逐する」が思い出されたが、それは「組織デザイン」の方に書かれてあったことだろう。グレシャムの法則。
構造的なものを書く前に断片的なものがある。Twitterでやる?
「文章は正しいテンポで読むときだけ理解できる」→正しいテンポはどうすればわかるか?
ショーペンハウアーも多読に否定的だったことを思い出した
197p 17m38 割り込みによって中断
ゆっくり読んでいる印象はなかったがいつもに比べてかなり遅い。
とは言え上記メモを書きつつで6s/pペース超えているので遅すぎるわけではなかろう。
続き ~266p 5m45
音楽がテンポを変えて演奏すると異なって聞こえるのと同じように、文章も読む速度によって影響を受ける。
■「グラウンデッド・セオリー・アプローチ」iPhone 264p 8m48 (肉を食べ過ぎて眠い)
GTAの改善についての本
インタビューの方法について書かれた本を持っていたなと思い出した。
■「コンピテンシーマネジメントの展開」
そういえばインタビューの方法について書かれた本があったな、と思いだしたので。
目次、~147p 6m01
行動結果面接(BEI)
~175p 10m23
観念的セオリーと使われたセオリーは別物
重大な出来事の中で何をしたか、実際に行った行動にフォーカスする
「なぜ〜したのですか?」という質問は行動に対して後付した理由を聞くことになる。
インタビューの目的を説明する
重要だった出来事、どういう状況だったか、そこでどう行動したのか?を聞く
「そのプロジェクトの中で一番重要だったステップは何ですか?」
「言い直してはいけない」誘導を避けるため、とのこと。
しかし「それはこういう意味ですか?」と確認することは、
相手の考えていることを正確に理解するために重要なように思う。
話が抽象的に振れ過ぎたら具体例を聞く
後半は30ページ弱に10分掛かっていて、20s/pのかなり遅いペースになっている。
■「魔法騎士レイアース(2)」202p 33m45
試しに漫画を読む速度を計測してみた。6s/pより遅い。
■「わかるとはどういうことか 認識の脳科学」
山鳥重:記憶障害が専門の臨床医
区別がつかない→区別ができる→同定できる
後天的に視力を取り戻した人は最初から物が見えるわけではない、神経の入力から心像を形成する訓練が必要
脳損壊で模写はできるがそれが何かわからない障害が起きる
名付け:記憶心像と音声記号の対応付け
~56p 10m53
知らない単語=対応付けが完成していない記号 これをきちんと調べることを怠ると危険
反射や情動表現は進化的に獲得した記憶、ダーウィンが犬猿の情動表現に人間との共通点があることを発見
記憶の種類
・意識に呼び出しやすい記憶→他者との共有ができる
・出来事の記憶 ペンフィールドの電気刺激実験でエピソードの再生が確認された、彼はそこが記憶の座だと考えたがそれが正しいかは異論がある。引き金を引いているだけかもしれない。
・意味の記憶
記号を媒介に取り込まれるものはすべて意味の記憶
・事柄の意味
出来事は1回だけのものだが、意味はそれを何度も繰り返し経験することで作り上げられる←複数の経験から抽象化することで作られる、育てられる
「学びて時にこれを習う、またよろこばしからずや」習う=繰り返す
・関係の意味
位置関係の理解が基礎になっているのでは
・変化の概念
大脳損傷で「開く/握る」「伸ばす/曲げる」の区別がつかなくなる症例がある。対比された概念のどちらがどちらか区別がつかなくなる
・意識に呼び出しにくい記憶=手続き記憶
・単語の並べ方
0~97p 25m29
わかるにも色々ある
・全体像がわかる
街の中で自分がどこにいるかわからなくなる大脳損傷
どの資料を読めばいいか、どれくらいの時間がかかるかわかる
見当をつける=地図が必要
・整理するとわかる
すっきり分類できた感
分類できた→心が整理できた→わかった
その分類が科学的であるかどうかは重要ではない
自分が病院にいるのか自宅にいるのかわからない、目の前の人が家族か医者かわからない、という症例
・筋道がわかる
整理=時系列ではない、一方時系列なつながり「これがこうなってこうなった」がわかる理解もある
「自分がなぜ存在するのか」という問いに筋道をつけようとしたのが進化論や創世神話
・空間関係がわかる
大脳損傷の部位によっては立方体を模写できなくなる
・しくみがわかる
(これがどうやって起きているか疑問。しくみの脳内モデルを実行して観測事実と同じ結果が出ることで納得する?しくみはどうやって考えた?因果関係は観測からわかるのか?)
・規則に合うとわかる
ここまでは未知のものの理解だったが、これは既知の規則にフィットする感覚
(これも「しくみ」同様にモデルか?)
「数の世界という一種閉じられた構造を持つ世界に適用される特殊な理解の仕方」
0~144p 42m30
・直感的にわかる
答えは自分で作り出しているが、その過程を意識的に追いかけられない時に「直感的にひらめいた」と感じる
・まとまることでわかる
文章で書かれていることが、自分の心像としてまとまることで「わかった」と思う
わかると、それを別の言葉で表現したり、その理解に基づいて行動したりできる
・ルールを発見することでわかる
規則性を発見する実験、前頭葉の損傷で成績が落ちる
仮説と検証 パスツールの実験(滅菌することで菌は自然発生しないことを示す、希釈と培養を繰り返すことで菌が増殖していることを示す)
・おきかえることでわかる
別の「よく関係を知っている対象」に置き換えることで理解する
面積を東京ドームの個数で
どれくらい好きかを大きさで表現
わかるためには何が必要か
・混沌を整理して意味を見出そうという本能的欲求があるのでは。わかった→快
・記憶と知識の網の目
・わからないことに気づく:学校では「わからないこと」を先生から与えられるが、このような受け身では「わからないことに気づく」能力は育たないのでは?
・すべて一緒に意識に上げる:ばらばらの心像につながりを見出すには、それらを一緒に意識に上げる必要がある
図や文字を使って作業記憶を強化することができる
「図にする」はわかっているかの検証に有用、わかってないと図を描けない
図はわからせるためにも有用、全体像とその中での関係が意識しやすくなるから
わかると応用できる
髭剃りをブラシで掃除してめんどくさい→掃除機でホコリを取るのと同じ構造であることがわかる→掃除機でひげそりを掃除してみる→上手く行った!
目の前に物を並べて「メガネはどれか」だとわからないが「メガネを外せ」だと掛けてるメガネを外せる症例
「6を書いてください」はできないが「1から順に」ならできる症例、左大脳半球の頭頂葉の損傷
雨が降っているという状況を理解できず水やりをする症例、翌朝病院に行かないといけないと眠らずに時計とにらめっこ、両側の前頭前野の損傷
前頭前野は複数の行動プランから現場に最適なものを選択する役割
複数のプランを考えることができればその比較ができる、大きな脈絡と小さな脈絡
弁別課題の処理の深さが記憶に影響する話(タルビングだっけ?)
重ねあわせ的理解と発見的理解
答えが自分の中にあるか外にしかないか
入力を心像に重ね合わせる
失語症だが「鬼に」と言われると「金棒」と返せる症例
事前に習得したモデルに重ね合わせる
一方、事前のモデルがないものがある
自分で仮設を立て、実験することで検証するしかない
自然科学はまさにこれ
人生もそう、仮説を立て、生き、上手く行ったら「世の中を理解した」感じがする
0~236p 83m06
全体では1ページ20秒ペース、コンピテンシーと同じくらい。
この粒度の抜き書きを作りながら読むとそれくらいかかるのな。
~56pが11s/p、~97pが21s/p ~144pが21s/p、~236pが26s/p
これは最後の方で俯瞰して全体像を理解することができていないがために
必要ないことまで抜書きしながら読んでしまう悪い状態に陥っていたのではないか。分量もやたら多いもんな。
1冊の本を読むのに掛けた時間を合算することが面倒でタイマー回しっぱなしにしたがそれではラップタイムがわからない。
ラップタイムを計測して、遅くなったことに気づいて軌道修正することが必要。
「考えることの科学」
市川伸一:教育学科教授、バックグラウンドに認知心理学
全186ページ、20s/pなら62分かかる計算。
第一部は論理学的な推論の話
目次 2m
4枚カード問題(ウェイソンの選択課題)同型問題でも日常的な主題なら正解率が上がる、主題材料効果
「60点以上だったら手を上げて」→論理的には「60点未満は手を挙げるな」とは言っていないので挙げても良い
1章 20p 7m = 21s/p
実用的推論スキーマ
規則の理由を知ることで正答率が上がる、記憶の中の類似のスキーマを使いやすくなるため
「手を上げて」が論理的に正しくない結論を導くのは、識別のために行われているという理解によって別のスキーマになるため
スキーマもない時にはメンタルモデルを作る説、具体例を生成してそこから判断
正解を出すのに必要なモデルの数が1個の時80%、2個の時20%、3個の時9%の正解率
人間は論理式で思考しているのではなく、実例で考えている
(論理式に習熟したプログラマは項ごとの真偽値の組み合わせを事例とすることを習得して、結果として論理的に正しい論理的推論を行う?)
2章 18p 9m 30s/p ちょっと遅い
ガルシア効果 帰納(一般化)をネズミも行う
帰納の結果に対する確信度にはカテゴリー(対象がどれくらい近い概念か)の概念が影響を与える
スズメ、カラス、ペンギン
スズメの典型性(鳥とスズメの距離)
非典型なペンギンの方が確信度に寄与するのはなぜか?被覆度の概念を追加→類似度被覆度モデル
幼児と成人の比較で、成長するに従って被覆度の影響を獲得
3章 20p 8m 24s/p ちょっと遅い
ランダム系列では人間が予想するよりも長いランが発生する、人間はそこに意味を見出してしまう
標本のサイズを無視する
分布の平均値の違いの議論と、要素全体に対する議論の混同
平均回帰に決定論的な説明をつけてしまう
4章 26p 9m 20s/p OK ちょっと上記の説明が雑
事前確率を無視する傾向
変形三囚人問題 Bが処刑されることを聞いたのに自分の処刑確率が上がる
直感的なモデルとベイズのモデルのミスマッチ
5章 20p 8m 24s/p ちょっと遅い
・代表性ヒューリスティック
・検索容易性ヒューリスティック(これは可用性バイアスとも呼ばれてるよね)
・アンカリングと調整ヒューリスティック
答えの転用:答えに影響を与える数値をそのまま答えのアンカリングに使ってしまう
不公平なすごろくの問題
「ダイスを振って2倍」と「ダイスを2個振る」の違いとは
ベイズ推論と直感は食い違う、同型表現によって直感と合わせることに興味がある
6章 16p 10m 37s/p かなり遅いが、不公平すごろく問題と変形三囚人問題の同型表現の理解に時間がかかったため。しかたない。
問題を解いた経験が他の問題を解くことを促すのは「転移」と呼ばれる
放射線治療問題、ヒント問題とその解を聞かせる。ヒントであると明示的に言われた群、要約をさせて、その要約が解くべき問題の解法に使える形だった群の2つで正解率が上がる。→経験から抽象化して応用できるモデルを作った群
7章 18p 8m 26s/p
因果をどういう時に認識するか
共変性の原理
「Xが原因でYがZ」:一貫性(他のXでもZ)・合意性(他のYでもZ)・弁別性(Xでない時にはnot Z)
↑ボトムアップ、たくさんのデータを集めた判断
↓トップダウン
1回の観測事実から因果を認識してしまう事例
因果スキーム、素朴理論、ステレオタイプ
学習の動機付け、原因の内在・外在、安定・不安定のどこに帰属したかによって動機付けが変わる
再帰属訓練の実験
8章 13p 8m30 39s/p とても遅い
自己の感情と他者の圧力
相違誤認効果
自尊心を守るバイアス
自分の能力の高さ・意見の妥当性を明確にしたい欲求
それが物理的に検証できない場合に社会的証明を使ってしまう
自己が価値のあるコミュニケーターであると他人に認識されたい欲求
話を簡潔にするバイアス、他で聞けないような新奇なものにするバイアス
9章 20p 7m 21s/p