自分が正しいと信じていることについて、それが間違っている可能性を考慮しつつ、それでも行動を開始する
自分が正しいと信じていることについて、それが間違っている可能性を考慮しつつ、それでも行動を開始する
宇野 私のプラグマティズム理解はアイロニーとは違うと思います。信念をカッコに入れるといっても、私的領域に押し込めておけばいいわけではない。むしろ『民主主義―』で言いたかったのは、自分が正しいと信じていることについて、それが間違っているかもしれない可能性を考慮しつつ、それでも自らの実践において行動を開始することの重要性です。そこは、前の本よりも一歩踏み出しているつもりなんですけど 東それはトクヴィルへの関心とも関係していそうですね。 宇野 トクヴィルは民主的時代において、人々がみんなで信じられるような共通の宗教はもはや存在しないと思っていた。それでも、みんなが何らの信念も共有していないという事態は、さまざまな困難を生み出す。その意味では、やはり宗教はあったほうが良い。ただし、自分自身には信じられる信仰はない、そのことを悩み続けたのがトクヴィルです。それは、すこし私自身を投影しているところがあるかもしれません
p.299
自分が正しいと信じていることについて、それが間違っているかもしれない可能性を考慮しつつ、それでも自らの実践において行動を開始することの重要性
ここがすごく良い