知識は囲い込みが難しい
タイトルは仮
ChatGPTとScrapboxを繋ぐ実験をしてたら自分の興味があることに関連する情報として自分の12年前の日記がヒットしたので読み返して、関係ありそうなところを切り出した
雇用されている個人の頭の中に蓄えられる物なので、その人の転職などで簡単に社外に流出してしまう。
そういう時代には「自社開発したもの」が一番良いものであるとは限らない。
他の会社が作ったものを使うほうが性能や費用対効果の面ですぐれている場合がある。
全部自社内で作るよりも専業の他者に任せたほうが大量生産の効果で安くなるなどのケースもある。
だけど、その部分の業務を社外にアウトソーシングするってことは、競合他社も同じようにその業務をアウトソーシング出来るってことであり、差別化ができない。 誰がどの知識をどれくらい持っているか?
知識はどのように創造され、管理されているか?
どこまで知識を持つべきか?
外部の成果を有効活用することを考える上で、外部ばかりに目を向けてはいけない。
内部の能力が、特に新規性の高いイノベーションを実現するためには広範囲で長期的・総合的な視野に立った知識のマネジメントが必要。
19世紀後半のアメリカにおけるポーターの競争戦略論では、市場を通じた部品調達先などは交渉の相手であり敵であった。
一方日本の自動車産業では下請け部品工場との間に人的関係・長期的な協力関係を築いた。
1985~90の調査で日本の企業の60%が承認図(下請けが設計して上流がそれを承認する形)だったのに対しアメリカの企業は貸与図(上流が設計図を作り、下請けはそれを借りてその通りにつくる形)が81%だった。
日本の開発リードタイムにおける4~5ヶ月分の優位性は分業のおかげ(Clark and Fujimoto 1991)
自動車メーカーにとっての部品知識はCohen and Levinthal(1990)の「吸収能力」に近い。 これは新しい技術が出現したときにそれを的確・迅速に理解し、商業化のために活用する能力を指す。
企業は基礎的な研究を自ら行うことによって、短期的・直接的には利益を得られないが、この吸収能力を高めることが出来る。大きな変化が起きるときにこの能力が重要な役割を果たす。
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分業と競争―競争優位のアウトソーシング・マネジメント