成田悠輔とNAM
(成田 悠輔)「その頃、柄谷さんは『NAM』(ニュー・アソシエイショニスト・ムーブメント)という怪しい社会運動を始めていたんです。社会思想や哲学系の人や、文学・音楽関係の人、それに政治活動家のような人たちが集まる謎のコミュニティーがあり、そこに僕も出入りするようになりました。ちょうど運動のパンフレット的な位置付けで『NAM生成』という本を作ることになり、浅田 彰さんや坂本 龍一さん、のちにスマートニュースを創業する鈴木 健さんなんかも著者として名を連ねたのですが、中学生だった僕はその本の注釈作りをバイトでやりました。版元の太田出版から3万円だか5万円だかを受け取って、それが15歳くらいだった僕が生まれて初めて手にした仕事の報酬になりました」 面白い