対話による頭の整理事例
対話によって頭の整理を支援するプログラムを作ってる最中に、その設計について(そのプログラムではなく)妻に相談した事例
僕「相談に乗ってくれるチャットボットがあったとして、最初の画面はどうなって欲しい?」
妻「意味がわからない」
僕「頭がモヤモヤしてるときに会話することで頭の整理を促すチャットシステムです、こちらから使えます、というリンクがあったとして、そのリンクを押したときに何が表示されることを期待する?」
妻「顔があって吹き出しがあって、ボット側の最初のメッセージがあって、入力欄がある」
僕「うん、初回はそうだよね、で、そのチャットからいったん離れて、次に戻ってきたときに何が表示される?」
妻「過去の実装例ではボットが記憶を持たなかったので当然最初と同じだが、技術の進歩で記憶を持つようになっても良い」
僕「過去の事例がどうかではなく、新しい体験のデザインとしてどうあるのが自然かということが知りたい。新規会話画面であるべきか、直前の会話が表示されてるべきか、過去の会話リストが表示されてそこから選択すべきか」
妻「それはユーザの意図による」
僕「プログラムはエスパーではないのでユーザの意図に合わせて振る舞いを変えることはできない、どれかを選んで実装しなければならない」
妻「スモールスタートで記憶なしで良いのでは」
僕「記憶ありのものを作ろうとしててその画面設計に悩んでいる」
妻「ユーザが再度訪れたときに、やりたいことは過去の話の続きだろうか?新規会話を意図してるのでは?」
僕「確かに、新規会話をするのが一番頻度の高いユースケースのように思う。であれば開いた時点で新規会話が始まってるのが適切か」
考察
今の実装だとチャットシステムの側が僕に質問してるけど、この会話だと僕が質問してるな。そこがまず大きな違いだ。
この事例だと、僕が質問することで妻の中から僕とは異なる着眼点を取り出そうとしてるわけだな。
大前提として僕が「妻は僕よりも世界に対する眼差しが優れている」と思ってるからこういう振る舞いが生まれている
一方でボットに対してそんな気持ちを持つことはできない。
空っぽなボットが僕に質問して、僕がボットに教える、その過程で僕の側に気づきが起きる、という構造になる。