垂直統合のITによる解体
巨大企業が「垂直統合」で支配する市場にスタートアップが参入 スタートアップが目指すのは、巨大企業によ る垂直統合の「分解(アンバンドル)」 アンバンドルはIT業界でまず発生(メイン フレーム→PC) – 同じ事が他の産業にも発生中
Q: これはなぜ起こるのか?
大企業が垂直統合を保ったまま、ITによって業務効率化することで競争力を保つことができなかったのはなぜか?
「大企業がITに無知」というシンプルで一見正しそうな説は、アンバンドルがIT業界でまず発生した事実に反する。
仮説:
大企業が持っていた機能の一部がモジュール化され、API提供などの形で相互接続性を高めることによって、その機能の利用効率があがり、それが「垂直統合による効率の向上」を上回るようになった 垂直統合による効率の向上は、複製コストの高い財の生産において有利だったが、情報は複製コストが低いのでゲームの条件が変わり、最適戦略が変化した。
モジュールはグローバルな性能の悪化をもたらす。グローバルな性能に対する制約が強い状況下では、インテグラルに組み立ててすり合わせに工数を掛ける戦略が正当化された。制約が緩むことでモジュール化のオーバーヘッドを払ってでもモジュール化し、再利用性・相互接続性を高める戦略が有力になった。
かつてプログラムのサイズを小さくすることに苦心していた分野のうち、制約がゆるくて構わない分野がArduinoやRaspberry Piにとって変わられたように