人間は何も知りたくなくても質問をする
誤:人間が質問するとき、なにかを知りたいという意図がある。
正:人間は何も知りたくなくても質問をする。
その場合の意図は
「会話をする意志があることを表明する」
「相手が返事するかどうかを確認する」
「共通部分があることを確認する」
「沈黙が苦痛なタイプの人が、時間を潰すためにやっている」
「いい天気ですね」という質問は、何かを知りたいわけではない
「会話をする意志があることを表明する」「相手が返事するかどうかを確認する」 が主目的
なので、「いい天気」の定義を考える必要がない。
「共通部分があることを確認する」という目的を仮定するから、「いい天気ですね」「え、くもりですけど、これをいい天気と分類しますか?」って対応するより「いい天気ですね」「そうですね、いい天気ですね」と返すほうがより適切。
ある留学生の相談:「あら, お出かけ。 どちらへ」と聞かれ, 行き先をチェックされるのが嫌だ
行き先についての質問ではなく, 相手への関心を表す言葉
関係づくりのための言葉
「ええ, ちょっとそこまで」でかまわない
挨拶は,関係作りための言葉
文化によって違いがある
日本はよく天気を話題にする
中国・韓国では食事を話題にする
定型パターンではなく相手の服をほめるなどの非定型の表現を好む文化もある
別れ際に電車のホームとかで電車待っている間に「最寄り駅どこ?」って聞かれて「この人は最寄り駅を聞いて何をしようと考えているのか?」と気持ち悪く思っていた。それはそういうプロトコルなんだと理解したけど。
なるほど、わかった!「何かを知りたいわけではなく、何かを伝えたいわけでもなく、ただ会話をしたい」という欲求が一般的に存在して、僕はその欲求が比較的少ないがために周りの人がその欲求に基づいて行動していることを認知できなかったのだな。