ハンマーしか持っていなければ、すべてが釘に見える
作者不詳のことわざの可能性が高い。有名な表現はマズロー由来か。
I suppose it is tempting, if the only tool you have is a hammer, to treat everything as if it were a nail.
もしあなたが持っている道具がハンマーだけなら、すべてを釘であるかのように扱いたくなる。
マズロー The Psychology of Science(1966) p.15 Toward a Psychology of Being(1962)
同様のコンセプト
Abraham Kaplan, The Conduct of Inquiry: Methodology for Behavioral Science, 1964, page 28:
I call it the law of the instrument, and it may be formulated as follows: Give a small boy a hammer, and he will find that everything he encounters needs pounding.
私はこれを道具の法則と呼んでいるが、次のように定式化することができる。小さな少年にハンマーを与えると、彼は自分が出会うすべてのものに叩く必要性を見出すだろう。
ことわざ
ハンマーしか持っていなければ、すべてが釘に見える。
道具が限られていると、そればかりを不適切に、あるいは無差別に使ってしまう。
ある特定のテーマに精通している人(=ある特定の、単一の道具を持っている人)は、それがすべての答えである/すべてに関与していると信じる確証バイアスを持つことがある。 関連話題
一つの道具を手に入れた後、他の道具を獲得するための「探索」が有益なのに、今手元にある道具の「利用」ばかりをしてしまう(利用と探索のトレードオフ) 表記揺れ
philomyu 「ハンマーを持つとこの世の全てが釘に見える」って警句あるけど、同じ感じで普段から愚痴ってる人はこの世の全てが不幸に見えたり、感謝してる人には逆にありがたみポイントに見えたり、世界を面白がってる人にはこの世の全てが面白ネタに見えてくるみたいな側面あったりしないだろうか。 面白い()
世界に対してある特定の構図での見方を繰り返していると同じ構図が見つけやすくなりそう
philomyu 心理学で「毎晩寝る前今日あったいいことに感謝する日記書くと幸福度上がるっぽい」って研究あるんだけど、その逆のメカニズムでSNSに毎日世間への怒りぶつけてるタイプの人、どんどん幸福度下がって行かねぇかな、というリスクについて考えている。