センスの良い問いに答えようとする
ところが、我々は、目につく課題になんとなく取り組みはじめ、それを解くことに一生懸命になっているうちに、これは本当に解く価値のある課題なのか?と問うことを忘れてしまうのである。
しかも、途中で「この課題を解くことは、割に合わないんじゃないか」と、うっすら気がつきはじめても、こんなに時間とエネルギーを費やして、ここまでやったのだから、最後まで解決しなければ損だ、と思って、割に合わない努力を、延々と続けてしまうのだ。 凄い成果を出す人の多くは、凡庸な問いをスルーして、センスのよい問いを発し、センスの良い問いに答えようとする。 損切りも早い。課題を解決する作業を続けているうちに、「あ、この課題は価値が低いかも?」と感じたら、課題の価値をもう一度吟味し、怪しそうだったら、さっさと損切りし、視野を広げ、問いを深掘りし、調べ、吟味し、もっと質の高い課題を見つけ出す。 課題を解決しながら、課題自体を微調整し続ける。最高に価値の高い課題の細部に宿る、たくさんの小さな課題も、精密に、価値ある課題とそうでない課題により分け、価値の低い課題にはあまり力をさかず、価値の高い課題に力を注ぎ続ける。
そうやって、細部まで質の高い、質の高い成果を積み上げていく。