PCでのオーディオブックの利用
施設入所中で、携帯電話でネットワークし、トラックボールでパソコン操作をされている利用者さんです。
中脳障害で左片麻痺・痙性・失調症・構音障害・眼振のため、タブレット・スマートホンの使用が困難な方ですが、オーディオブックの利用ができないかと試みました。
パソコン上でのオーディオ利用は、ダウンロードしての利用ができず、ストリーミングで聴くには、接続のデータ容量の制限から困難がありました。
一度、ICレコーダーに録音して、MP3のデータとして、パソコン上で再生する方法で聴くことができました。
https://gyazo.com/90fc5c99a4e9dacf59566a4d1a2d0402
ICレコーダーでの録音は、1冊4・5時間から10数時間と長時間編にわたりますので、後で不要部分を削除したり・ノイズ除去・音量調整などの加工が必要になります。
音声データをパソコンに取り込んで、編集ソフトを利用して加工を行います。Audacityというフリーの音声編集ソフトを使用しました。長時間の音声データですので、ソフトによっては扱うことができませんでしたが、このAudacityは、十分な機能を持っています。読み込み・書き出しに時間がかかり、編集中のプロジェクトの保存には、圧縮ファイルを展開しているため10倍以上のサイズとなり、ハードディスクの容量も大きく必要となりますので、空き容量の確認が必要です。機能がたくさんあるソフトですが、必要最小限の使い方を丁寧に解説されているのが、こちら【Audacity】簡単な使い方(カット・MP3・エフェクト)別サイトです。「PCの鎖」 https://gyazo.com/509820972f92c0a61c63a7e1d0defd7f
1時間程度の短編小説で、音声データ(MP3)は93MB、編集プロジェクトファイルは1.47GBでした。
長編の単行本1冊「そして、バトンは渡された」例にとると、時間で11時間50分、書き出した音声データで913MB プロジェクトファイルで14.2GBでした。
こうして準備した音声データを再生するために:
パソコン上での再生には、聴いている途中で閉じた場合の再生位置を記憶してくれる機能が必須ですので、再生ソフトとしてはappleのiTunes(macでのソフト名称はミュージックに変更されていますが)がよかったです。
iTunesに音声データを登録する際、最初の設定では、「iTunesのメディアフォルダにコピーする」にチェックが入っていますが、このような大きなデータを音楽のデータに混在させると、後から管理が大変ですし、外付けのハードディスクやUSBメモリに保管しておきたいかもしれません。そのためには、チェックを外しておくことで、データを置いた場所のまま登録することができます。
https://gyazo.com/7f024e7bff3cebfc6e015e5f6297c3e3
そして、「再生位置の記憶」です。
iTunesの上に現れた、目的の本を右クリックして、「情報を見る」を選びます。
https://gyazo.com/26678466478af241d7ee2a56b449fe13
次に現れる、ウィンドウの「オプション」項目の、「再生位置を記憶」「シャッフル時にスキップ」をチェックします。
https://gyazo.com/e6e8b31c6c3e87eb35136161ee21237a
これで、聴きかけで閉じても、次に続きから聴くことができます。
また、音楽をシャッフルで再生している時に、オーディオブックの再生が始まることがありません。
今回は、章ごとに分ける。目次からリンクするなどは、行っていません。
*** 本来のオーディオブックの利用方法とは異なるため、サービス利用約款、著作権等の上では問題を持っています。
正当な利用を行なう上で、障害のために利用困難な点を補うための方法としてご利用ください。データの流出などされませんように。***