改造トラックボールで、パソコン操作(HertyLader)失調症の方
梗塞(橋)で、左片麻痺・四肢体幹失調症・構音障害・嚥下障害・眼振を生じている方です。右手の母指・示指・中指の動きが、振戦を伴いながらも意思を反映できるので、示指・中指でトラックボールの球を転がし、母指でスイッチを押す方法で、パソコン上の文字を選択することができました。
https://gyazo.com/1954da4ae3ac4011167fdd40adcd3bb8 https://gyazo.com/91962cc85c25a6429d8ff1e8177b254a
失調症のため、指の動きも不安定です。タッチパッド操作や、タイミングを合わせてスイッチを押すことはできません。
そのため、1スイッチや2スイッチの入力(スキャン、逐次)も困難でした。
眼振のため、視線入力もできません。
トラックボールの球を転がすことは、手関節部を固定することで示指・中指の振戦を伴う動きでも可能でした。画面上のカーソル思った方向に動かしたり、止めたりすることも難しいのですが、練習し、カーソルの反応を調整することで、画面上の文字キーに止めることができるようになりました。これについては、ボールの径と重量・抵抗などを考慮し試してみましたが、ケンジントンのトラックボール(ケンジントン Expert Mouse)で、なんとか操作ができることを確認しました。(ボールの径が大きく、ボールの突出が面積が大きいこと・ボールの重量が大きいことも操作性に効いています。)
選択のスイッチ入力は、トラックボールのキーでは誤操作が多かったので、改造し、どちらに倒しても押してもONになるスイッチを取り付けました。(残念ながらこのスイッチは現在入手できません。斜め押しできるタクトスイッチ)https://gyazo.com/2a3b69e986478d5112996fa54fafd3cb トラックボールのケースに穴を開け、内側から配線し、スイッチの端子を利用して固定・接着、ホットグルーで補強してあります。スイッチの末端もホットグルーで丸くしました。。
スイッチの反応については、HertyLaderの設定で、誤作動を少なくできました。(「不随意運動の対応」で、「有効時間」を少し長めに設定)
手の位置を安定させるためには、トラックボールの底面に板を貼り付け、その上に硬質ウレタンフォームを手関節を受け止める形で接着しました。曲がってくる小指を受け止める形でアルミ板とパイプで、サポートをつけています。