秋葉原のスピったケーブル屋
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秋葉原にはスピったケーブル屋がある。
ジャンク通りを抜けてちょうど末広町のあたりまでいく、通りに面して孤独な場所にこじんまりとしてある。
黴臭い古書店街の本をちょうどケーブルに替えた、ニッチでいて、それでいて採算は取れているのかわからないほど安い店だ。
店内はケーブルが張られ、積まれ、いたるところに吊り下げられている。
しかしそんな埃っぽい雰囲気とは裏腹に、音楽は四つ打ちのビートが電子音な中低音にうねる、エレクトロなテクノがかかっている。Now-Playing. 近くにはそう書かれたCDが置かれていた。到底テクノが流れそうなアートワークには見えない、水色の無地にかわいらしい白い輪郭でハートが描かれているだけだ。
面白いこともあるのだ、とおもってふと目を上げるとその埃っぽい配線材の裏には、マビノギオンが見える。
マビノギオン。香ばしい書物。
なるほど。こんな店はもうほかにはないと思った。スピとはいえ、マビノギオンのチョイス。いい。
そこでUSBケーブルを40本は買った。
cyber junk shop コンピュエース秋葉原。