半径5m
数土 『きみの色』はめちゃめちゃ良いのに心に引っかかってこないのはぜなんだろう? 引っかかってくる人もいるとは思いますが。これはいわゆる半径5mの物語という問題に入ります。つまり日常の出来事を丁寧に描くことを得意とする日本のアニメ。アヌシー国際アニメーション映画祭で『きみの色』が賞を取らなかったのもわかります。ヨーロッパの人にはこうした「半径5m」の作品はあまり受けないんです。逆に上海国際映画祭で金爵賞アニメーション最優秀作品賞を受賞したというのもわかります。アジア的なんですね。
「日常の出来事を丁寧に描くこと」
「自分が今やりたいことを突き詰めていく作品」
「限られた空間における」
cf)
数土 日常のちょっとした話が好きなんです。日常のなかにちょっとした悩みがあるみたいな。ヨーロッパ世界だともっと深い問題を求めている。そういう違いです。