ライフゲーム
「ライフゲイムは未来方向に決定的である。あるパターンを与えると、その時点以降の変化は一意的に決まる。しかしライフゲイムは過去方向には決定的ではない。あるパターンを生じるような過去のパターンは、複数通り存在することが多い。これをまとめると、ある配置は唯一の未来しかないけれども、複数の過去の可能性を持っている。」
「この性格から、ライフゲイムを楽しんでいるときにしばしば欲求不満を生じる。コンピュータで遊んでいると、ときどき何か面白いことが現れたことを観察する。そこで プログラムを停止させて、後戻りさせてそれを再現しようとする。しかしライフゲイムのある時点の配置情報だけから それ以前の配置を復元することは、可能性が多すぎるために極めて困難である。」
『ライフゲイムの宇宙』p41
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たとえばパルサー(Pulsar)と呼ばれるパターンを描画するとする
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コレを描くにはたとえば
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数字のゼロのようなものを描いてステップを進めると、あるときに必ずPulsarになる
だが、Pulsarになるのは「ゼロの形」以外にもあり、たとえば
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以下のような図形でもそれぞれがどこかで必ずPulsarになる
未来は必ずPulsar一つであるが、過去は複数存在する
例外) エデンの園配置
フォン・ノイマン近傍:正方形の上下左右の4個のセルを含めた領域
ムーア近傍:斜め方向の4個も含めた計8個のセルの領域
コンウェイのライフゲームにおける速度
単位時間あたり1ピクセルが限度なので、これを光速時間とみなすことがある
グライダーは周期4で1ピクセルずつ移動していくので、1/4光速時間の速度を持つといえる
ALIFE(人工生命国際会議)
参考文献
ライフゲイムは1970年のサイエンティフィックアメリカン誌上で紹介されるや大流行し、タイム誌(1974年)が「ライフゲイムの大群が数百万ドルの貴重な計算機資源を浪費している」と苦言を呈するほどであった。