シンセサイザーとしてOsciRenderを使う
ドラム音源をつくってみる
バスドラム
250228
基本波形の選択
キックの核となる部分は、純粋な低域のサイン波がよく使われます。サイン波は倍音が少なく、クリーンな低音(サブベース)を生成できるため、キックの「ボディ」を作るのに適しています。
ピッチエンベロープの適用
キック音の特徴は、発音直後に急激なピッチダウンが起こることです。最初は高めのピッチ(少しアタック感を強調するため)から始まり、数ミリ秒以内に低域に急落するようなエンベロープをかけることで、いわゆる「ドンッ」という一撃のインパクトを生み出します。
この手法は、物理的なドラム(例えば、ドラムのヘッドに打撃が加わった瞬間の衝撃)を模倣するために用いられます。
アンプエンベロープによる音量制御
同時に、非常に短いアタックと急速なディケイを持つアンプエンベロープを使って、打撃音の短い持続時間と急激な減衰を表現します。これにより、キックのパーカッシブな性質が強調されます。
ピッチエンベロープ
・キックの発音直後に高い周波数から低い周波数へ急激に落ちることで、「パンチ」としたアタックと重厚な低音を実現します。
レイヤリング(必要に応じて)
よりリアルなキック音を作るためには、基本となるサイン波に加えて、
・クリック音(アタック部分):ノイズ発生器や短いパルス波を用いて、打撃時の「パチッ」という音を追加する
・倍音成分(ボディの厚み):サイン波以外の波形や微妙なディストーション、フィルタリングを加えることで、より豊かな音色にする
といった複数のレイヤーを重ね合わせることがよく行われます。
フィルタリングとエフェクトの適用
低域を強調しつつ不要な高域をカットするために、低域中心のローパスフィルターを使います。また、コンプレッションやサチュレーションを加えて音にパンチや一体感を与えるのも一般的な手法です。
ノイズトランジェントの追加
・発音直後の最初の30ms程度に短いノイズブーストを加えることで、実際の打楽器の「クリック感」やアタック感を補完します。
ハイハット
250314
基本素材としてのノイズ
ハイハットは、主にホワイトノイズ(またはピンクノイズ)のような広帯域のノイズを使います。
ノイズは高周波成分が多く、手拍子の「シャッ」という音に似た明瞭な打撃音を作るのに適しています。
エンベロープ処理
ハイハットは非常に短い音(通常10~100ms程度)です。
攻撃はごく短く、すぐに減衰させるエンベロープ(短いディケイ)を適用します。
これにより、瞬間的なパーカッシブな音が得られます。
フィルタリング(ハイパス)
低域成分はハイハットでは不要なため、ハイパスフィルターで低域をカットして、クリアな高域ノイズに整えます。
シンプルな1次のIIRフィルターを実装することで、低域の急激な変化を抑え、ノイズの性質を調整できます。
レイヤリングやディレイ(必要に応じて)
実際のハイハット音は、微妙にタイミングがずれた複数のノイズバーストが重なっている場合もあります。
複数レイヤーをわずかにずらして再生することで、より豊かな音にする手法も一般的です。
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バスドラム
スネアドラム
タム
ハイハット
シンバル
コンガ
リムショット
クラベス
ハンドクラップ
マラカス
カウベル