まえがき
マルクス=エンゲルス
code:『ドイツ・イデオロギー』
人間は自分たちが何であるのかと何であろうとしているのかとかについて、自分たち自身にかんしてまちがった観念をこれまでいつも自分たちの頭のなかにこしらえてきた。
ぬか漬けをひっくり返すように、段ボールに腐りきっていた書籍をひっくり返してみる
もう読まないと思っていた本に、驚かされる
「過ぎ去ってしまった」と勝手にみなした本に、目をみはる
マルクス主義の教典ではなく、マルクス=エンゲルスという名を持つ二人の無名の著者として
同時代にこういうまえがきを書く人の切実さ
ゼロから立ち上がる
「新しさ」にとって必要なのは、新しい技法では決してなく、鍛えられた批評眼と切実さと、それを信じきってやり通してしまう胆力
「史的唯物論」だとか「下部構造」だとかいった概念自体というよりも、経済の性格と歴史の共時性と哲学の唯物論に創造的な結びつきを見てとってしまった、あの眼は、たしかなクリティークで
そこに、やはり驚かされる
ドゥルーズ=ガタリ
『リゾーム』