ハプニング
ハプニング(Happening Art)
1950年代から1970年代前半を中心に、北米・西ヨーロッパ・日本などで展開された、ギャラリーや市街地で行われる非再現的で一回性の強いパフォーマンスアートや作品展示などを総称するのに用いられる美術用語。ハプニングの創始者と言われるアラン・カプローによると「きまった時間と空間の中で演じられる点では演劇に関連をもった芸術形式」
「Happenings」の目的:視聴者とクリエイターの違いを打破しよう。すべての参加者をアーティストと見なしよう。
「Happenings」の形式:お客様が来たときは何が起こるかほとんどわかりませんでしたが、観覧者も参加者も、ゆるい構造の行動で、何かできることがあれば何かをさせるー―「いくつかの自発的なこと、いくつかのちょうど起こったこと」。
ハプニングの創始者と言われるアラン・カプローによると「観客はハプニングの一部になって、それらを同時に体験します。(You will become a part of the happenings;you will simultaneously experience them.)」。
紹介動画(3:24から):https://www.youtube.com/watch?v=EmMTKdUAokM
ハプニングの例
最初の「ハプニング」
1959年、アラン・カプローがニューヨークのルーベン画廊で行った『6つの部分の18のハプニング』(18 Happenings in 6 Parts) という催しが、最初に「ハプニング」という名前を使ったイベントであった。
まずカプローは、ニューヨーク・メトロポリタンの住民に、ルーベンとカプローの連名で手紙を送った。「18のハプニングが行われます」「アラン・カプローがそれらの計画を実現するのに協力していただくべく招待します」「75人の参加者のうちのひとりとして、あなたはハプニングの一部分となるでしょう。同時に、あなたはそれを体験するでしょう」
画廊の中に木の枠を組んで小屋を作り、それを半透明のビニールシートで3つの部屋に分け、その壁のところどころにタブローを吊るす。それぞれの部屋に椅子を大量に並べ、異なる色で点滅する電灯で照らす。その部屋の中で、カプローを含む6人の芸術家がカプローの書いたシナリオに沿って入念にリハーサルをしたのちに、それぞれのアクションを行うというイベントであった。