ICANN
正式名称:The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers
ICANNは、インターネットの名前空間に関するいくつかのデータベースの維持管理と方法論の調整、ひいてはネットワークの安定的かつセキュアな運用の確保に責任を負う非営利団体であある。InterNICの後身として1998年に設立され、2016年に民営化された。本部はカリフォルニア州に所在。 主な業務は、ドメイン名、IPアドレス、プロトコル・ポート番号、ルート・サーバなどインターネットの基盤資源の世界規模での調整と、これらの技術的業務に関連する方針策定の調整である。
インターネットはアメリカ国防総省の研究から誕生したため、ドメインネームなどの管理は、はじめ国立科学財団(NSF:National Science Foundation)から委託された南カリフォルニア大学内の組織IANA(Internet Assigned Numbers Authority)が担当し、その後民間企業ネットワーク・ソリューションズ社が担当していた。しかし1990年代後半にインターネットが急速に普及したため、1998年10月にICANNが設立された。ICANNは海外に開かれた中立・公平な組織を標榜していたが、アメリカ商務省国家電気通信情報局(NTIA:National Telecommunications and Information Administration)の監督下にあった。2013年、アメリカ政府が諜報活動の一環として個人のインターネット利用記録を収集していると元アメリカ中央情報局(CIA)職員のエドワード・スノーデンEdward J. Snowden(1983―)が暴露(スノーデン事件)したため、中国、ロシア、ブラジルなどの新興国から「インターネットのアメリカ支配」に対する強い批判がおきた。これを機に世界規模の中立機関にすべきであるとの機運が高まり、ICANNはアメリカ商務省の管理を離れ、世界各地のユーザー団体や技術専門家による自主管理団体となった。 公式サイト
Wikipedia
コトバンク