ディーピズム(Deepism)
熟読、熟考、熟議など深い活動を日頃から重視・優先するような立場。
ディーピズムの実践者をディーピスト(Deepist)という。
例
哲学者、作家、クリエイターによく見られる
一つの目安として「孤独で過ごす時間の多さ」が挙げられる。ディーピストは(職業その他の都合で一時的な場合を除いて)孤独時間の方が多いし、これはパートナーや養育対象がいても変わらないと思うsta.icon
知的生産者
知的生産の要件の一つには孤独への耐性があると思う。作家どころではない。新しい概念をつくることは、新しい物語を生み出すよりもはるかに難しく、そして孤独だ。たとえば知的生産はジャンルとして確立すらされておらず、権威的な章や人物もいないsta.icon
ディープワーカー
ディープワークの比率が多いビジネスマンも例として挙げられることがある。ただし滅多にないことで、たいていは仕事として必要な分だけ行っているのみである。たとえば家族、友人その他との体験が普段多く占めるような者は、ディーピストではない。ただのディープワーカーである。ディーピストとは主義であり、プライベートでも普段から取り組んでしまうほどの狂者なのだsta.icon
ミニマリスト
少なくとも現代の情報化社会には抗わねばならない。一見するとミニマリストであっても、スマホやゲームで大量のコンテンツを漁り、溺れているのはディーピストではない。これは読書家も同様で、よく読みはするが物語その他本を書けないROM専はよくいる。唯一の例外は、認知資源のキャパシティがさほどなくて、消費の道中でバテてしまうケースであり、この場合は(他にやることがなくて)深い活動に向きやすく、ディーピストになれることがあるsta.icon
私が最近出会った例は📖孤独に生きよ 逃げるが勝ちの思考の田中慎弥であり、ミニマリズムの(そしてディーピズムでも)最大の敵となる恋愛、結婚、養育などを理性的に避けている(ソロイズ(Soloize)という)。以下引用するが、ディーピストであればこの程度は当たり前だ。この程度を当たり前と称してしまう程度には、ディーピズムは狂気的なのであるとも言えようsta.icon
結婚もせぬままで子どももおらず、家族を築く営みをしてい ません。なぜそういう生き方を選択したのか
……
また、小説家などという仕事についていることも関係しているでしょう。 家は表現する者なのですから、常に鋭く尖った部分を持っていなければいけな い。
ナイーブに過ぎるかもしれませんが、どこかでそんな思いを持っています。 家庭があったり子どもがいたりすると、大胆なことをしづらくなるのではな いか。思考や行動が小さくまとまってしまうのではないか。そう思い込んでい るふしがあります。 もしも我が子がいたならば、可愛くてしかたないのかもしれない。子が成長していく姿を見守るのは、人間としての喜びや生きがいに直結するのかもしれ ない。でもわたしは、それによってなにかを失うことにひどく怯えています。
開発秘話
ようやく――ようやく結実させることができました。私は知的生産者として、深い活動を行うことの重要性をずっと説いてきました。一方で、大半はほとんど全く刺さらず、あるいはすでに深い活動ができている人達を見ても、どこかひっかかりを覚えることが多く、ずっともやもやを抱えていました。それもそのはずです。ディーピストとは、いわば生粋の内向者または陰キャであり、とても常人に理解できるものではないからです。おそらくですが、ある種の特性持ちであることを要請するレベルでしょうし、持っていたとしても後天的になれなくなってしまうほどの狭き門とさえ言えるかもしれません。この孤独感が私をいっそう引き立たせ、本日、単に Deep に ism をつけてしまえばいいのだとのひらめきと邂逅できたのです。見つかった後は一瞬ですが、これが偶然ではなく、長年の経験と思考の蓄積によるものであると私は知っています。見ましたか。これが知的生産の醍醐味です。私の興奮が伝わるはずですし、Deepismの美しさにも目を奪われるはずです――とはいえ、まだ粗いので、もう少し補強したいところです。ひとまず三熟を据えておきますsta.icon2025/06/22