ソースドリブン(Source-Driven)
根本的な原因にフォーカスするべきだという考え方。
概要
ソースドリブンでは以下を重視する
1. 少なくとも根本的な原因(ソース)を理解せよ
2. 可能な限り、ソースに直接干渉して対処せよ
ソースドリブンは好戦的
紛争その他トラブルが生じてでも、ソースに干渉して事態を変えることを目指す
あるいは単に現状の膠着を打破する(つまりはかき回す)こと自体を目的にする場合もある
典型的なフロー
🙏発想法的なアプローチを使う
Step1. 理解
1. 良いことや悪いことを発散的に出す
2. 1を収束する(整理する)
3. 2から本質としてソースを導く
Step2. 対処
1. ソースにどんな影響が与えられるかを発散的に出す
2. 1を収束する(整理する)。難易度と効果、など現実的な指標を組み合わせて評価・分類する
3. 2から本質として「何をやるか」を意思決定する
原則:「発想法的アプローチを行える状態」をキープする
味方がおらず、自分ひとりだけというのもよくあります。運が良ければ、あるいはあなたの社交術が強いなら複数人も可能でしょう。それでもせいぜい少人数でしょう。乱暴にたとえるなら、クーデターを起こすようなものですから、バレないように慎重し、かつ行動時は迅速にやらねばなりませんsta.icon
正式な仕事として、チーム内で行う――たとえば振り返りの一環で行うといった事も考えられますが、おすすめはしません。チームや組織に所属する者の大多数は、そこに少なからず帰属意識(ビロンギング)を持っており、ソースドリブン的に率直に根本を言語化して対処する営みとは相性が悪いからです。教徒や自身の聖典や神を疑い、対処しようとするようなものだからです。だからこそ、宗教に染まっていない同志を探さねばならず、これは通常不可能か、少なくとも困難ですsta.icon
関連する概念
変えられないものを受け入れる
変えられるものと変えられないものを区別し、後者は受け入れるという考え方がよくあります。7つの習慣では影響の輪と関心の輪と呼ばれます。ソースドリブンは、後者の「変えられないもの」を疑い、本当に変えられないのかを検証してみるスタイルだということができますsta.icon
Q&A
Q: ソースから逃げるのもソースドリブン?
Ans: いいえ
しかし、何もしないくらいなら逃げた方がはるかにマシですし、逃げることすらできない者が干渉することなどできないので、ソースドリブンを身につけたいならまずは逃げる成功体験を積むのが良いでしょう
例
ウォーリー(Worry)
タスクソース|タスク管理を噛み砕く
その他、たすかみ(📖タスク管理を噛み砕く)では根本原因に対処することを「盤外戦」と呼んでいます。目の前のタスクに対処するばかりではなく、タスクの発生源(タスクソース)への働きかけこそが重要であり、そのためにはタスクとその周辺文脈を理解し言語化することこそが大事なのだと。実際、たすかみの終盤では、言語化の営みにフォーカスしていきます(文芸的タスク管理や探索的タスク管理など)sta.icon