水族館の文化史―ひと・動物・モノがおりなす魔術的世界
Keywords:水族館 文化史
著者:溝井祐一
なんと25.3.24に増補新版が発売された。
増補新版 水族館の文化史 幻蒼世界の過去と未来
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この本のテキストにはかなり影響された
p2 #本文メモ
博物学者の荒俣宏はつぎのように述べている。
水塊は人間にとって異界にほかならず、異界にすむ存在は幽霊妖怪のたぐいと同様に、元来〈目に見えない存在〉なのだった。たとえば釣り糸が異界の何ものかを引っ掛けて、恐怖するかのように緊張したとき、釣り師の心を襲う名づけようのない感覚は、古代人が抱いた魚類の原イメージを想起させる。魚とは得体の知れぬものだったのである。
世界大博物図鑑2 魚類より
p66 #本文メモ
(中略:アクアリウムは2つの条件を満たす必要がある。)ひとつは、透明なガラスをとおしてさまざまな角度から観察できること。もうひとつは、自己完結した「水族の安定したコミュニティ」をディスプレイすることである。つまり、さまざまな生きものが互いに補完しあいながら生きていける「小宇宙」を再現する必要があるのだ。