Vtuberについて思っていること・思ってきたこと
元々はゲーム実況の動画を見るのが好きだったが、視聴者とリアルタイムなやり取りができる・都合のいい編集が行われない・長時間楽しめるところに魅かれて段々と生配信を見るようになっていた。
その一つの大きな要因がバーチャルユーチューバー(以下、Vtuber)と呼ばれる存在の誕生だ。
初めて見た動画はこちらの動画。
2016年当時、どのような感想を抱いたのかはあまり覚えていないが、少なくともチャンネル登録はしなかったことを覚えてる。
https://www.youtube.com/watch?v=pU3iGpwKxKc
そこから1年間はほとんどVtuber(キズナアイ)の動画を見ることは無かったと思う。
再びVtuberを見るようになったのは2017の年末。
ニコ動の将棋盤(カテゴリグループ別24時間総合ランキング)でちらほらVtuberの動画を見かけるようになっていた。 当時は生配信もしていたが、メインは3Dモデルを利用した動画がメインだったと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=KTr6EC8QVbI
https://www.youtube.com/watch?v=EiFCuFc3uIM
VRの世界というのは企業レベルのお金or技術力が必要とされる世界だと思っていたので、一般?の方々が沢山あちら側にいるここでの光景は衝撃的だった。(SAOのアインクラッドでの生活がすぐそこまで来ていると本気で思っていた。) この頃ぐらいから自分の中のVtuber像はVR世界での発信者(インフルエンサー)で、VRの世界から現実に向かってあちら側の世界の可能性を示してくれる存在という感じになった。
当時は、今後はこういったVRを利用した活動者が増えていって面白いVRゲームが沢山出てくるのかなあとよく妄想していた。
2018~2019年は個人Vtuberが沢山出てきて、ニコ動ではよく"Vtuberまとめ"みたいな不特定なVtuberの面白い場面を投稿する切り抜きを将棋盤で見るようになった。
僕も新しい個人Vtuberはそこから探していたし、実際に未だに追ってる配信者のバーチャルおばあちゃんもそこで見つけた。 この頃ぐらいから、3DモデルだけどVRの世界で活動(VRChat等)での活動はしないVtuber、Live2Dのみで配信するVtuberも沢山見かけるようになった。
生配信が多かったので、初めて見た時の感想は右下の絵が動くニコ生主。
Vtuberというよりは普通の面白い配信者として配信を追いかけていた。
https://www.youtube.com/watch?v=gADyw6UawPk
ゲーム実況をメインとしつつも、VRを上手く利用した小ネタも多く、好きなVtuberを問われたら最初にあげていた。
動画メインでプレイする人と声をあてる人が別のタイプ。台本があり、各キャラクターがよく立っていて好きだった。
https://www.youtube.com/watch?v=DJ_yZQ6Ljd8
こちらは当時一番人気(多分)があった企業(.Live)がプロデュースしていたVtuberユニット、アイドル部。 Vtuberの箱推しは多分ここから始まったんじゃないかな?
この動画で企業Vtuberってすごいなあと分からされた記憶。
https://www.youtube.com/watch?v=kggBNGIX7cU
2019年になるとガリベンガーVでVtuberが地上波で芸人と絡んだり、バーチャルさんは見ているでアニメ化で大コケしたりとどんどんと勢いを増していったのを覚えている。
一方で、この頃ぐらいからVtuberの不祥事が目立ち始める。
(彼の場合デマが多かったのが余計に話をややこしくしているが)
多分、この頃ぐらいからVtuberの視聴者層が変っていったと思う。
Vtuberといっても、かつて自分が好きだった動画メインのバーチャルな存在はもうほとんど息をしておらず、大半はLive2Dを利用した二次元のイラストが画面端にいる配信者が”Vtuber”ということになっていた。
さらにメインが動画から配信になることで、脚本と演者の分業が行われなくなりロールプレイが陳腐化していた。
女子高生が好きなウイスキーの話を嬉々としてする…なんてものはまだマシなレベルで、悪魔や勇者なんて過剰なキャラ付けをしていながらロールプレイのかけらもなかったりする。
これはもはや最初からキャラ付けする必要はあるんだろうか。
そんなことを思うようになった。
また、不祥事が度々取り上げられるが、本人(中の人は)イラストを身代わりとして何事もなかったかのように転生する。
そんな流れが嫌だったんじゃないだろうか。僕はすごい嫌だった。
以前は脚本を書く人と演じる人が別であったためか、中の人が不祥事を起こした場合はガワは変らずに中の人が交代していた。
一方で、現在は中の人が不祥事を起こした場合は中の人をそのままにガワを交代して再スタートする。
https://www.youtube.com/watch?v=Q7d6Q7I9lO4
そんなこんなで僕は生身の配信者をメインで見るようになり、Vtuberを見るのは好きな配信者とのコラボぐらいになった。
流石にこの意見には賛同しかねるけど、コメントを見ると(このコミュニティでは)この流れがわりと好まれてることが判る。
https://www.youtube.com/watch?v=E6-I9ZblEck
僕の考えとしては、かつてのバーチャル空間から現実に向けて発信する存在としてのVtuberはそれだけでも面白い。
彼/彼女らは現実のYoutuberでは出来ないことをバーチャル空間で実現してくれた。
バーチャルの世界であれば目からビームがでるし、簡単に性別を超えるし、なんなら人外の存在にだってなれる。
現実には存在しえない物理法則を無視した空間だって作れるし、逆に現実の再現だってある程度可能だ。
一方、現在流行りの動く立ち絵を画面端においてゲーム実況と雑談をするVtuberはどうだろう?
画面端に画像が置いてあること以外は生身のゲーム実況者と何ら変わらない。
言ってしまえば生身の実況者が横に立ち絵を置けばVtuberになれるということだ。
事実、実写も立ち絵も両方使うという欲張りセットスタイルを取っている配信者もいる。(参考:くるる!!) https://www.youtube.com/watch?v=jVks9Lyt94c
現在流行りの動く立ち絵を画面端においてゲーム実況と雑談をするVtuberは面白くない、というわけではない。
普通の生身の配信者と何ら変わらないということだけで、配信者というジャンルの中で面白いということは往々にしてある。
実際、好きな配信者のコラボ相手がVtuberで、この人面白いなあと思うことは沢山ある。
(Discordを通すと立ち絵の情報はこちらに伝わらないのでそれこそ普通の配信者と同じ土俵で、という意味)
また、配信がメインのスタイルでロールプレイが上手なVtuberも少ないが存在する。(参考:バーチャルおばあちゃん) しかし、そうではないVtuberが大多数なのだ。
配信→アーカイブ+切り抜きを動画化の流れが楽なのはわかる。
この手法だと簡単に大量のコンテンツを生み出すことが出来る。
一方で、企画→VR空間で撮影→動画化の流れだとどうしても時間がかかってしまうため、コンテンツの数は少なくなる。
結果、配信スタイルから生み出された動画に動画スタイルのVtuberが埋もれ、引退or配信スタイルに移行してしまう。
悲しい。
前者と後者を別の呼び方をすれば埋もれることはなかったのだろうか。
動画スタイルのVtuberが再び注目されるのを心待ちにしてる。