iPad 上の Kindle で漱石全集を読む
老眼が進んだ私の眼には、紙の本より圧倒的に読みやすい。もっと早く Kindle にすべきだった。
長いこと読み直したいと思い続けていた石川淳の、初期の短編を集めた文庫本「普賢」。これ、面白いんかなあ。風俗小説のような、私小説のような形を取って、下世話な話の筋が展開されていく。主人公はその時々に自意識過剰気味に自分の心の動きを饒舌に語るのだが、結論的には自分にもよく分らん、何でこうなるの?と言っているような感じで、目に見える行動としてはショボい事しか出来ないのである。でも、何か、ちょっと面白いんだな。
石川淳は後期の長編が圧倒的に面白かった記憶がある。まあ、ぼちぼち、読み進めていこう。
現在は夏目漱石の「吾輩は猫である」を読んでいる。
深夜喫茶もらんたん(何?)の影響だが、Kindle だと全集がむちゃくちゃ安いので買ってしまったという事情もある。中学生の時にちょっと背伸びして「猫」を読んだのが最初で、若い時にいくつかの代表作は読んだ。もう一度ゆっくり読み直してみたい。
漱石の文章は読みやすいなあ。