『吾輩は猫である』の有名な「大和魂」
大和魂! と叫んで日本人が肺病 やみのような咳をした
大和魂! と新聞屋が云う。
大和魂! と掏摸が云う。
大和魂が一躍して海を渡った。
英国で大和魂の演説をする。
独逸で大和魂の芝居をする
東郷大将が大和魂を有っている。
肴屋の銀さんも大和魂を有っている。
詐偽師、山師、人殺しも大和魂を有っている
大和魂はどんなものかと聞い たら、 大和魂さと答えて行き過ぎた。
五六間行ってからエヘンと云う声が聞こえた
三角なものが大和魂か、 四角 なものが大和魂か。
大和魂は名前の示すごとく魂である。
魂であるから常にふらふらしている
誰も口にせぬ者はないが、誰 も見たものはない。
誰も聞いた事はあるが、誰も遇った者がない。
大和魂はそれ天狗の類か
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夏目漱石『吾輩は猫である』の有名な「大和魂」
昔も今も同じだなあ。