札幌市時計台
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札幌市時計台は、1876(明治9)年に開校した札幌農学校の演武場として1878(明治11)年に建設された建物である。当初は鐘楼が設けられていたが、完成式に臨席した黒田清隆開拓使長官の発案で、1881(明治14)年に時計台が設置された。建物は講義室、屋内体育館、講堂、標本展示室などとして使用された後、札幌市に移管され、1906(明治39)年に市街地整備事業に伴って現在地へ移築された。 時計機構は米国ボストンのハワード商会製である。一方、北海道大学に残された時計機械発注書には、時鐘は日本側で用意するとあり、札幌農学校年報、開拓使事業報告には、工部省製作所にて鋳造されたと記載されている。この札幌市時計台は、設置当初の機構が現在も稼動しているという点で、塔時計(機構部)としては国内現存最古といえる。また、時計機構は工業製品における国産品と外国製品の融合事例草創期のもので、適切に維持・管理されている。時計台もランドマークとして意義のある建物である。