映画
映画を観るようになったいきさつ
意図して「映画を好きになろう」と努めることの浅ましさを100%理解しながら、その浅ましさに没入することにした。
金がないことと、あくまでも映画というジャンル総体の外延をなぞることを優先したため、劇場に新作を観に行くことは滅多にせず、DVDやVHSのレンタルでほとんどの鑑賞をまかなった。
「現実逃避」が何よりの動力源となったので、その後の1年は並行して映画関連の本を読むことにも時間を割きながら、合計500本ぐらいの映画を観た。
俺にとっての映画の原体験は、幼少期でも思春期でもなく、誰とも会わずコンビニに行く時間も惜しみながら、真っ暗な部屋でベッドに体育座りし、テレビに映る光をボーッと眺め続けるこの21〜22歳のときだった。