感性工学
人間の感性という主観的で論理的に説明しにくい反応を科学的手法によって価値を発見し、活用することによって社会に資することを目的とした学問 人の心地を知る感性計測技術などを用いて、人の心や体の反応をものづくりに活かす学問
企業同士の技術競争が均質化する中で、「快適性」を求めるための感性工学を用いた商品開発が注目されてきた。
そこで感性工学の新たな手法「曲線描画法」について、金沢工業大学の神宮英夫教授と西藤栄子博士とともに研究を進めている。研究では、静岡県を代表する温州ミカンを外国人が見てから食べるまでにどのように感じるのかを日本人が予想して描いた曲線と、外国人が食べた時に感じたことを描いた曲線を比較した結果、同じような曲線を描くことが示唆された。 感性工学の手法を駆使することで、単なる未来ではなく、人々の暮らしをより良くかなえる「ミライ」を感性の力で実現したいと考え、この学問体系を、「感性『ミライ』デザイン学」と定義したい。ポストコロナのもの作りにおいては、感性を活用した「外さない」商品の開発が一段と重要になってくるであろう。