「いつもの自分が選ばないほう」を選んで過ごす
選択肢の中から、自分がいつも選び取ってしまいがちなものがある。イタリアンレストランと中華料理店が並んでいたら私は中華のほうを選びがちだ。そして、ラーメンとチャーハンだったらラーメン。ラーメンに醤油と味噌があったら味噌のほう、と、自分のよく選ぶものが決まってしまっている。 それが好きで選んでいるんだから何も問題はないのだが、捨ててしまっているほうの選択肢にもいいものがたくさんあるんだろうな、と思うことがある。
そこで、「今日は“じゃないほう”ばっかりを選ぶ自分になってみるぞ」と決意してみた。昼ごろに寝床から起き出し、身支度を整えて外に出る。
というかそもそも「特に目的地を決めず出発して、川沿いをチューハイを飲みながら歩いて帰ってきた」という一日って、ほとんどいつもの自分と同じじゃないか……。ひょっとしたら“じゃないほう”の自分とは、自分とよく似ているけどほんの少しだけ違う、兄弟のような双子のような、親友のような、そんな存在なのかもしれない。