『電通マン36人に教わった36通りの「鬼」気くばり』
プライドは高く、腰は低く
文字だけで伝わる情報量は、会話で伝わる情報量のわずか30%に過ぎない。どんな美辞麗句を連ねても、本気の謝意は正確には伝わらない。大事なのは表情と声のトーン。お詫びやお礼など、感情を伴うコミュニケーションにはメールは向かないものと心得られよ。 従って、上司や得意先との打ち合わせへの遅刻は、メールではなく、電話で詫びるべきだ。また、前の晩にごちそうになった上司へのお礼もメールで済ませない方がいい。「佐藤錦」のパックを持って相手のデスクまで行き(こういうときのお礼は昔からサクランボの佐藤錦と決まっている)、直接、お礼を言うべきである。
21世紀臨調」の特別顧問を務めた中坊公平が、こう言っている。 「人を動かすのは、正面の理、側面の情、背面の恐怖、の三つだ」 筆者自身がそうであったように、人間、若い間は「正面の理」しか見えていないものだ。だが、実社会で経験を積むうちに、いつしか、人間を動かすのは、「理」よりもむしろ、多くの場合「情」や「恐怖」の方だということを思い知らされる。そして、その「情」を動かすための最短距離の方策が、本書が語ってきた「戦略おべっか」なのだ。