「お金を増やす一番知的なやり方」書評
Amazon Bookmeter レビュー
「 #投資 とは関係ない分野で成果を出し, #資産運用 について考えざるを得ない人々」に向けた,資産運用の原理を示しポートフォリオ運用の指針となる本.前半では,現実と必ずしも一致しない金融理論,顧客を蔑ろにする金融業界,横並びにならざるを得ない職業投資家について解説し,それを踏まえ「DIY投資家」の強みを活かしアウトパフォームできる投資原則を提示している.中でも圧巻の第7章「 #リスク と見返りについて」は自分のリスクの考え方を一変させてくれた.後半では,前半の理論や原則を基にした具体的な戦略を述べている.友人に勧めたい.
投資方針としては
堅実な投資:有名所の巨大な #ファンド の #ポートフォリオ 割合を使って投資する(銘柄は #インデックス の #ETF や投信など)
賢明なる投資:市場はバブルや横並び思考で本来の価値より行き過ぎた値動きをすることがよくあるので、下がりすぎてるところで買うようにするといい(バフェットのように)
#ファンダメンタルバリュー (ある株が将来に渡って生み出す配当の現在価値)をちゃんと見る。
具体的には #PER (株価 / 1株あたり純利益)。たとえばPER100倍(利益100年分を足して初めて株価全体になる)だと、利益に対して株価が高すぎる。(利益が100年間同額としたら)株を買って100年して初めて投資分が配当で返ってくることになる
リスクのところが一番おもしろかった。
普通の人は丁半博打みたいな買収事案の絡む株はリスクが高いと判断するけど、もしその株価が市場平均(インデックスとか)と逆に動く場合、両方を買うことでどっちに転んでも儲かるようになる(リターンは高いままリスクを下げる)。考えるべきなのはポートフォリオ全体のリスク(損の出やすさ)であって個別のものではない( #個別リスク は歓迎)
#市場リスク (市場全体に同時にくるリスク、例えば不況、天災)と個別リスク(その銘柄にだけあるリスク、例えば新薬開発)のある株があるとき、個別リスクがある株を新たに買うほうがリスクが低い。なぜならば市場平均と個別リスクのある株は独立するから、ポートフォリオのリスクは下がる。世界中の国に分散してもそれぞれ全部大企業に投資していたら販売先が共通するなどして不況などの市場リスクが来てしまうと全部一度に下がってしまい、リスクが高いということになる