エレベータは運動エネルギーと位置エネルギーのどちらが支配的か
かご重量 : $ M
定員重量 : $ m
釣り合いおもり重量 : $ M+\frac{m}{2}
加減速度 : $ a
最高速度 : $ v
加減速時の走行距離 : $ s = v^{2}/a
最高速度での走行距離 : $ l
満員状態での位置エネルギー :
$ E_{p} = (M+m-M-m/2)g(s+l) = \frac{m}{2}g(s+l) = \frac{m}{2}g(v^{2}/a+l) = \frac{m}{2}(\frac{g}{a}v^{2}+gl)
満員状態での最大運動エネルギー :
$ E_{m} = \frac{1}{2}(M+m+M+m/2)v^2 = \frac{1}{2}(2M+\frac{3}{2}m)v^2 = (M+\frac{3}{4}m)v^2
ここで,大雑把に$ M=m,$ a=0.1g,$ l=0とおく。
$ E_{p} = 5mv^{2}
$ E_{m} = \frac{7}{4}mv^{2}
$ E_{p}>E_{m}なので,位置エネルギーの方が支配的となる。しかし,定員の半分程度でかごと釣り合いおもりが完全にバランスすると,位置エネルギーは0になるので,運動エネルギーが支配的となる。
なお,この計算では,ロープの重さや巻き上げ機等の慣性は無視している。
2023/07/07